株価チャート
2025年5月以降緩やかに株価は上昇してきており、10/30の決算発表後は上昇スピードがむしろ上がっている。
ただし週足で見ると、2022年7月に4,000円の高値を付けた後は一貫して株価は下落しており、現状の2,000円もその高値の半値でしかない。
日足チャート

週足チャート

26年3月期 第2四半期決算
決算発表日:2025年10月30日
売上高、営業利益

- 売上収益:7.0%
- 営業利益:6.7%
- 親会社の所有者に帰属する中間利益:7.1%
- 営業利益率:20.2%
第2四半期決算結果は増収増益。
前年度は大幅な減益となっていたが、その状態から回復してきている。
営業利益率は20%と高く、やはり製薬企業として収益性は高い。

小野薬品工業は2024年に総額約24億ドル(約3,700億円)を投じ、米バイオ医薬品企業のデサイフェラ社を買収している。
売上収益には、デサイフェラ社の売上収益129億円が増収効果として寄与。
デサイフェラ社はがん領域の革新的医薬品の研究、開発、販売を行っている。
配当

- 配当金:80円
- 株価(11/16):2,039.5円
- 一株利益:152.62円
- 配当利回り:3.9%
- 配当性向:52.4%
- 株価収益率(PER):13.3倍
直近の株価上昇の中で、配当利回りは3.9%と高い状態を維持している。
投資目安の4%には達していないが、日本株全体が上昇して配当利回りが低下していく傾向の中で、十分高い利回りとなっている。
配当性向も52%とそれほど高い水準とはなっていない。
26年3月期 通期業績予想

営業利益
- 通期業績予想:850億円
- 第2四半期実績:520億円
- 進捗率:61.1%
営業利益に関して、通期業績予想は前年度42%増の850億円。
第2四半期時点の進捗率は61%と、目安の50%を超えている。
製品商品売上


売上収益2,571億円のうち、オプジーボによるものが1,251億円となっている。
オプジーボの売り上げが全体の約50%を占めているような状態であり、オプジーボに対する依存度は高い。
オプジーボとは、がん免疫療法の一種である「免疫チェックポイント阻害薬」。
関連記事
2025/10/31 日本経済新聞
小野薬品工業が30日発表した2025年4~9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比7%増の400億円だった。24年に買収した米バイオ医薬のデシフェラ・ファーマシューティカルズが手がける腫瘍治療薬の販売が好調だった。主力のがん治療薬「オプジーボ」で海外からのロイヤルティー収入も増えた。
2025/09/28 日本経済新聞
米ホワイトハウスは26日、トランプ米政権が10月1日から発動する100%の医薬品関税について、日本と欧州連合(EU)には貿易交渉の合意に従い負担軽減措置が適用されるとの見方を示した。日本とEUの医薬品の税負担率は15%が上限になる見通しだ。
日本は7月の米国との合意時に、日本製の薬に将来かける分野別関税は、すべての国・地域で最低の税率とする「最恵国待遇」を適用するとの約束を取り付けた。その後署名した日米共同声明にも明記した。
8月の米EU合意の共同声明では、EU製の薬は既存税率と分野別関税を合わせて15%を上限にすると明記した。日本政府は最恵国待遇の約束に基づき、EUと同じ「上限15%」が日本にも適用されるとの立場をとる。
ホワイトハウス側も合意を履行する意思を示し、日本とEUの医薬品は100%関税を回避できる可能性が高まった。
2025/09/27 日本経済新聞
トランプ米大統領が10月1日から海外製の医薬品の一部に100%の追加関税をかけると表明した。特許が切れていない医薬品が中心で、米国内で製造拠点を着工すれば免除すると述べた。製薬各社に工場を米国へ移管させることを狙う。
日本への影響は限定的になる可能性がある。米国は7月に日本と貿易交渉で合意した際、日本の医薬品には、分野別関税の税率がすべての国・地域で最低水準となる「最恵国待遇」を適用すると約束した。
その後、米国とEUが8月に発表した共同声明で、米国がEU製の医薬品に課す関税は既存の税率と分野別関税を合わせて15%を上限とすると明記した。米国側が合意を守れば、医薬品関税が発動しても日欧は税率が15%に抑えられる。
2025/09/11 日本経済新聞
小野薬品工業は2030年度までに海外売上高比率を5割に引き上げる。25年3月期は4割で、今後欧米向けの製品販売を増やす。28年以降、主力のがん治療薬「オプジーボ」の特許切れや糖尿病薬の後発品発売などにより、約3500億円の減収リスクが発生する。海外市場の開拓とパイプライン(新薬候補)の強化で減収を補う。
小野薬品は24年に米バイオ医薬のデシフェラ・ファーマシューティカルズを買収し、同社の抗がん剤「キンロック」と「ロンビムザ」の米国での販売を始めた。さらに小野薬品が自社開発した抗がん剤「ベレキシブル」も26年に米国で発売する予定で、計3製品の売上収益(売上高に相当)は年間2000億円規模を見込んでいる。
まとめ
第3四半期決算結果は増収増益。
前年度は大幅な減益だったが、そこから緩やかに業績は回復してきている。
売上の約50%をオプジーボが占めており、オプジーボに対する依存度は高い。
オプジーボの特許は2028年米国、2030年欧州、2031年日本と段階的に切れる予定。特許切れに備えて、企業買収等も行い、オプジーボ以外の収益源を現在増やしている。
医薬品に関するトランプ関税は100%になると米国は表明しているが、EU、日本は上限15%となる見通し。関税に対する不透明感も後退している。
配当利回りは3.9%と、投資目安の4%には達していないが、十分に高い。
本企業に関する最大の問題は、オプジーボ後の収益源を本当に育てられるのかどうかということ。
その点に関して不透明感はまだあるが、リスクを限定して保有を継続するのは十分ありだろう。