株価チャート
25年4月頭のトランプ関税ショックで大きく株価が下がっていたが、その後買い戻されている。
決算発表が4月25日にあり、決算発表後に関しても窓を開けて大きく買われている。
週足でみると、23年6月の2,300円を天井に、波を描きながら下降トレンドを継続。どこまで下がるのか、今回の上昇が反転の兆しなのか、そこはまだ分からない。
日足チャート
週足チャート
25年3月期 通期決算
決算発表日:2025年4月25日
売上高、営業利益
- 売上収益:19.2%
- 営業利益:60.8%
- 親会社の所有者に帰属する当期利益:197.7%
- 営業利益率:2.1%
増収増益。
増収幅は約20%、増益幅は営業利益で約60%、純利益で約200%と非常に大きい。
ただし利益に関しては、前年度が大幅減益だったので、その反動もあると考えられる。
配当
- 配当金:78円
- 株価(4/28):1,435円
- 一株利益:72.61円
- 一株利益:169.80円(コアベース)
- 配当利回り:5.4%
- 配当性向:107.4%
- 配当性向:45.9%(コアベース)
26年3月期は、前年度から4円増配して78円の配当となる予定。
それまでは配当性向は736%、261%と異様に高かったが、26年3月期は大幅な増益を見込んでいるということもあり、配当性向は約100%まで下がってきている。
ただそれでも、非常に高い配当性向であることには変わりはない。
26年3月期 通期業績予想
- 売上収益:0.9%
- 営業利益:289.9%
- 親会社の所有者に帰属する当期利益:156.2%
26年3月期の連結業績予想は増収増益としている。
増益幅は営業利益で前年度比で約290%増、純利益で約150%増と大幅な増益を見込んでいる。
地域別売上収益
- 日本:2,670億円
- 米国:8,664億円
- エスタブリッシュドマーケット:4,854億円
- チャイナ:783億円
- インターナショナルマーケット:2,035億円
米国における売り上げが一番大きく、全体の約45%を占めている。
米国はまだ医薬品に対する関税の詳細を発表していないが、関税の内容によっては大きく影響を受けることも考えられる。
関連記事
2025/04/26 日本経済新聞
アステラス製薬は25日、2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比2・6倍の1300億円になる見通しだと発表した。眼疾患治療薬「アイザーヴェイ」や尿路上皮がん向け治療薬「パドセブ」の販売が好調に推移する。年間配当は1株78円と、前期比で4円増配する。
まとめ
25年3月通期決算結果は増収増益。
前年度大幅減益だった反動もあるだろうが、営業利益で約60%増、純利益で約200%増と非常に大きな増益幅となっている。
26年3月期の予想は、そこからさらに大幅な増益を見込んでいる。
売上の約45%が米国。
医薬品にかかるトランプ関税の詳細が発表されていないためまだ分からないが、関税の内容によっては大きな影響を受けることも考えられる。
ただし医薬品は他の製品とは違って代替商品があるわけでもなさそうなので、関税の影響は不明。
株価は23年6月の2,300円を天井にして長期にわたって低迷している。
それもあり、配当利回りは5.6%と非常に高い。
ただし配当性向も100%を超えているような状況であり、配当の持続性には懸念がありそう。
関税影響、配当継続性と不透明感が強く、現時点では投資候補にいれるのは難しい。