今後の投資戦略の続き。
「限界点」はいつ訪れるのか
国内資金だけで国債の費用を賄えなくなる「限界点」はいつ訪れるのか。
いくつかの仮定を置いて、簡単に試算してみる。

今から28年後、2053年頃に国債残高は2,200兆円に達する。
思ったよりも早くに国内資金で国債消化が賄えなくなる可能性がありそうだ。
28年後ということならば、「借金のつけは子供や孫の世代にすべて回して、現役世代である私たちは何とか逃げ切れる」とは言い切れない。
しかも以下の二つの点で、今後の国債残高の上昇スピードは今まで以上に上がっていくリスクを内包している。
以上を考えると、国内資金で国債消化が賄えなくなる「限界点」は思ったよりも早く訪れる可能性もある。
恐ろしい未来
では、「限界点」のあとの日本はどのようになってしまうのか。
簡単に想像してみる。
おそらく、以下の3つの事態が発生する。
国債を発行してもそれを購入してくれる人がいなくなる。
つまり借金をできなくなる。
そうなると家計と同じで、支出を絞るか、収入を上げるしかない。
支出を絞るのが緊縮財政で、収入を増やすのが増税となる。
スウェーデンの例
スウェーデンでは、1980年代後半に「バブル」を経験した後、1990年始めから資産価格下落などの「バブル」後の不況に遭遇した。
政府は、これら「バブル」後の不況とこれによる金融危機への対策に金融システム支援対策費を投入したが、それにより財政赤字は急増することになる。
その結果、長期金利が急上昇し(94年1月 約7%→94年8月 約11%(10年国債利回り))、スウェーデン国債はデフォルトの危機を迎える。スウェーデン国内最大の生命保険会社が、「信頼できる財政再建計画ができるまで国債の購入を停止する」と表明するまでの事態となった。
スウェーデン政府は拡大する財政赤字の削減を目的として、社会保険を中心とした歳出削減及び環境税の増税等による歳入強化を盛り込んだ財政再建プログラムを策定し、対策を行うことになる。
経済対策の中には、次のような項目が含まれている。
再建の道筋、スウェーデンに
2015年12月31日 日本経済新聞
財政が発端となる債務危機は、世界でたびたび起きている。2010年以降に限っても、欧州やアルゼンチンで債務危機が発生した。ただ、これらの国や地域は、政府の統治体制や共通通貨があることなど、日本と事情が違う。日本の参考になりそうなのは、1990年代のスウェーデンだ。
日銀が国債を引き受ける
誰も買わなくなった国債を結局、日銀が引き受けざるを得なくなるということも考えられる。
その際に、悪性のインフレ(円の暴落)が発生しない保証はどこにもない。
つまり、円の価値が暴落して悪性のインフレが発生し、一方で増税によって国民の負担が増していく。そのような中でも緊縮財政を敷く国には国民を助ける余裕がなくなる。
そのような恐ろしい未来が待っているかもしれない。
本当にそのような未来が起こるのかは分からない。
他のたくさんある可能性の中の一つでしかないのかもしれない。
だけど、そのような恐ろしい未来が起こりうる可能性が少しでもあるのなら、その未来に対して備えておく必要がある。
