先日、SBI証券のHPに次のような通知が掲載された。
3M Co
(2024/3/26更新)スピンオフ。
同社のヘルスケア事業を営むSolventum Corporationをスピンオフする計画を発表しています。
3M Company 4株に対して、Solventum Corporation (ティッカー: SOLV) 1株をスピンオフ予定。当社では同株を取扱い予定。
※特定およびNISA(成長)預かりの残高は一般預かりへ払い出されます。
私が米国株として保有している3Mについてスピンオフが行われるという通知だった。
ヘルスケア事業が「Solventum Corporation」という形でスピンオフされ、3M 4株に対してSolventum 1株が割り当てられる。
スピンオフとは
米国企業ではスピンオフということが時々実施される。
会社の2部門を別会社に切り分け、それぞれの会社での意思決定のスピードを上げて一つの事業に集中する。そのようなことを目的にスピンオフは行われるらしい。
スピンオフ年50件超!米国企業の「儲け方」と日本の「村意識」
- スピンオフとは会社を2部門に分けて、新会社の株式を以前の会社の株主に割り振る会社再編の手法です。
- 米国では年間50〜60件のスピンオフが行なわれており、しばらく見ていないと会社名が変わってしまい、どの会社だったかわからなくなることもあります。
- 日本でもパソコンでお馴染みのヒューレットパッカードは2015年に、パソコン・プリント事業を継承するHP Inc.と、法人向けにITインフラ、ソフトウェア、サービス事業を行なうHewlett Packard Enterpriseにスピンオフしました。
- ダウ・ケミカルとデュポンは2015年に対等合併でダウ・デュポンになった後に、3分割して、機能素材や工業化学品などを取り扱うダウ・インク、エレクトロニクスやバイオサイエンスなどを行なうデュポン・ドゥ・ヌムール、作物保護・種子などを主要事業にするコルテバになりました。
私の場合
4月5日に、SBI証券より「外国株式等株式分割・権利売却等のご案内」という書類が電子交付された。
- 3M 権利対象数量:110
- ソルベンタム 割当数量:27.5
- ソルベンタム 入庫数量:27
- ソルベンタム 売却数量:0.5
- 受取金額:32.86ドル
3M 110株に対してSolventum 27.5株が割り当てられている。
ただし実際に入庫されるのは27株だけで、端数の0.5株分は売却されてドル(32.86ドル)として入金された。
また、3M 110株はもともとは特定口座で保有していたが、スピンオフ後は3M 110株、Solventum 27株ともに一般口座での保有になっている。
つまり、もしも売却利益が出た場合は証券会社は源泉徴収してくれないので、強制的に自分で確定申告する必要があるということになる。
スピンオフ前後の時価比較
では、スピンオフ前後で時価はどう変動したのか。
簡単に試算してみる。
- 3M株価(スピンオフ直前):106ドル
- 3M株価(スピンオフ後):91.03ドル(4/8時点)
- Solventum株価(スピンオフ後):70.06ドル(4/8時点)
- 合算時価(スピンオフ後):108.5ドル(4/8時点)
- 上昇率:2.4%
3Mがスピンオフされる直前の株価は106ドル。
4月8日時点の3Mの株価は91.03ドル、Solventumの株価は70.06ドル。
Solventumの交換比率は4:1なので、スピンオフ後の両社の株を足し合わせた時価を計算すると108.5ドル。
スピンオフ後の上昇率は約2.4%。
やや上昇と言ったところか。