株価チャート
直近では 6,000円が天井になっていたが、24年にその天井を突破後は上昇トレンドを形成。
週足では、20年3月の1,700円を底にしてしばらくは2,000円近辺でもみ合っていたが、21年末からはほぼ一直線の上昇トレンド。
日足チャート
週足チャート
24年3月期 第3四半期決算
決算発表日:2024年2月9日
売上高、営業利益
- 売上高:2.1%
- 営業利益:2.9%
- 営業利益率:17.0%
増収増益。ただし純利益については15%の減益。
営業利益率は 17%と非常に高い。
配当
- 配当金:250円
- 株価(3/31):6,860円
- 一株利益:833.06円
- 配当利回り:3.6%
- 配当性向:30.0%
配当利回りは3.6%。目安としている4%には達していないが、十分に高い値。
前年度(23年3月期)の配当金は370円だったので、今年度は120円の減配。今期の業績予想は純利益で33%の減益を予想しており、それを見越しての減配か。
配当性向は30%と低く、配当原資としては問題無さそう。
連結配当性向は30%とするとのこと。
そうなると、今後の利益水準によって配当額が決まることになる。
通期業績予想
営業利益
- 通期業績予想:507億円
- 第3四半期:398億円
- 進捗率:78.5%
通期では営業利益で18%、純利益で33%の減益予想。
第3四半期における進捗率は78.5%。
目安の75%をやや超えている。
通期業績予想について、前回予想から営業利益を19億円の上方修正。
石油資源開発における事業形態は大きく2つに分かれる。
E&Pでは主に原油(国産、海外)を取扱い、I/Uでは主に天然ガス(国産)を取り扱っている。
売上規模としてはE&Pで約970億円、I/Uで約1,700億円。
E&P事業 販売予想
インフラ・ユーティリティ事業 販売予想
業績予想 営業利益概要
- 海外E&P:144億円
- 国内E&P:254億円
- I/U:197億円
国内E&P、I/Uで大きく減益しており、海外E&Pは増益しているがそれでカバーしきれていない。
全体としては113億円の減益予想。
関連記事
2024/04/04 日本経済新聞
3日の東京株式市場で原油関連株が軒並み上昇した。中東やウクライナ情勢の緊迫化を背景とする原油相場の上昇を受け、関連株に買いが広がった。日経平均株価が反落するなかで逆行高となった。
INPEXが前日比3%高、石油資源開発が2%高、出光興産は0.7%高で引けた。業種別日経平均「石油」は前日比1%高の1604.21で終えた。
三井E&Sや日特、純利益トップ
2024/03/12 日本経済新聞
2024年3月期は業種の利益トップ企業が5年前に比べて16業種で交代し、業界地図が一変する。上位勢には事業の黒字・赤字でなく、投下した資本に対するリターンを重視して自社の強みを引き出す企業が目立つ。株式市場からも評価されている。
まとめ
石油資源開発は国内石油鉱業の国策会社としてスタートし、現在でも国が35%の株を保有している。国内の天然ガス田操業が基盤。
財務構造は特に問題無さそう。
利益構造については、21年3月期、22年3月期はともに赤字(純利益)となっている。ただし、22年3月期の赤字はカナダ案件関連の特別損失に伴う赤字とのこと。
原油や天然ガスを主に取り扱っており、それらの価格に業績も大きく左右されることも考えられる。
赤字となった20年は、原油価格は一時20ドルを切るあたりまで下がっている。
株価は上昇トレンドを形成しており、現在も原油価格の先高観で株が買われている。配当利回りはそれなりに高いけど、ここまで株価が上がってしまうと買っていくのもリスクがありそう。
市場要因の下落時は購入を検討をしてもいいけど、現時点では様子見かな。