株価チャート
22年10月の2,600円を底にして直近では上昇トレンド。
ただし、23年3月頭から売り戻されている。
週足で見るとやはり3,500円あたりに天井があるのか、それ以上の高値には至っていない。
日足チャート
週足チャート
23年3月期 第3四半期決算
決算発表日:2023年1月31日
売上高、営業利益
- 売上高:35.5%増
- 営業利益:126.9%増
- 純利益:48.5%増
増収増益。
増収幅も増益幅も非常に大きい。
前年度も莫大な利益を上げているのだけど、その時からさらに利益を伸ばしている。
ただし3Qだけで比較すると、前年同時期比で利益は大きく減少はしてしまっている。
配当
- 配当金:560円
- 株価(4/8):3,365円
- 一株利益:2,215.35円
- 配当利回り:16.6%
- 配当性向:25.2%
配当利回りは16%強とすごいことになっている。
問題はその持続性。利益水準の落ち込みをどれくらいで抑えられるかにかかっているか。
配当性向は25%で問題なし。
配当性向25%を企業目安にしているのだとしたら、今後の配当水準は利益水準に比例して上下変動するということになる。
セグメント
セグメント利益または損失
- ドライバルク事業:523億円
- エネルギー事業:348億円
- コンテナ船事業:5,662億円
- その他製品輸送事業:726億円
- 不動産事業:74億円
コンテナ船事業だけで5,600億円もの利益を上げている。
ただしコンテナ船事業も3Qだけで見ると大幅に減益。
通期業績予想
- 売上高:16,000億円
- 営業利益:1,050億円
- 純利益:8,000億円
通期業績予想を修正。
営業利益、純利益でいうと微増。
バランスシート
- 短期借入金:3,359億円
- 長期借入金:5,552億円
短期借入金が3,359億と巨額なのが気になるけど、今の利益水準であれば問題ないか。
コンテナ船市況
22年9月以降の落ち込みがひどい。
高値が6,000だったのが、直近では2,000以下に落ちている。
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まとめ
これまでの利益水準は非常に巨額。それを受けた配当利回りも16%強と異常に高い値になっている。
コンテナ船事業における減益が顕著になっている中、来期は大幅な減益となると考えられる。ただし利益水準が半減したとしても配当利回りは8%。十分に高い値となっている。
リスクを限定した中でポートフォリオに加えていくのはありかな。