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㉝セミリタイアについての基本的な考え方:まとめ(1):次ステップ鍛錬

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新卒で入社し14年間在籍した会社を2018年8月31日に退職し、新しい転職先の会社に同年9月1日に入社した。その転職が実際に決まるまでに色々と活動してきたのだけど、その転職を進める上で私の中には3つの決意があったように思う。

 

 

(1)次ステップの鍛錬

 

私の最終目的はあくまでも「企業や国に束縛されずに個人として生きられる状態を確立させること」にあった。それは新卒で入社した当時からずっと思い続けてきた一つの思いだったように感じる。

 

 

 

「ここは、私がいるべき場所じゃない」

 

新人研修の工場実習でユニット組立作業をやっているときも私は自分が場違いな場所に居る感覚をぬぐうことが出来なかった。何でこんなことをしているんだろう。こんなことを続けるという選択肢しかないというのだろうか。自分で自分が不思議だった。自分が得意でもないこと、そしてやりたくもないことを人生の時間の大部分を使ってやり続けている。ある人は、

 

「働くってことは、こういうことだよ」

 

と割り切って、会社の中に順応していくのかもしれない。だけど、私にはこのことが本当に不思議で不思議でならなかった。

 

なぜ一度きりの人生なのに、こんな理不尽な状況を我慢しつづけなければならないの?

 

その時からだったと思う。私は本当に心の底から、私自身が自由に生きられる状態を作りたいと思い続けてきた。そしてそのための努力もしてきたつもりだったけど、会社でのストレスは本当に自分の心を蝕んでしまっていて、その中で自分が自分でコントロールできなくなることも多々あった。そうなると自分を律することもできなくなるし、自分の未来のために努力することもできなくなる。本当に悪循環だったのだと思う。

 

それに、やっぱり生きていくためには、そのためのお金を作り出さなければならないということも一つの現実なんだということも分かっていた。私たちは霞を食べて生きていくことはできないし、ホームレスのように住む場所が無く生きていくことも中々難しい。そうなったときに、

 

「今ここで会社を辞めても、きっとまた会社という組織に戻ることになって、そしてそのときは今よりももっと状況は悪くなっていることもあるんじゃないの?」

 

自分の中のこのもう一つの声をどうしても消し去ることが出来なかった。今考えれば、その当時からもっと有効な活動や行動もあったのだと思う。そしてそれをその当時から実行に移せていたのなら、とっくに私は独立して個人として生きられる状態を作ることが出来ていたのかもしれない。だけど、その当時の私の精神は本当に脆弱で簡単に道を見失ってしまっていた。単純に、「会社を辞めたい」と願っていても、そのための有効な行動や活動を十分に実行に移すことが出来ていなかった。

 

それに、世間体ということも最後まで私を苦しめた。

本来ならこの人生は、私の一度きりの人生なのだから、どのように生きるかは私自身が決めるべきはず。でも私は家族とうまく関係を作ることが出来ないくせに、その家族というものから本当に強い精神的な束縛を受けていた。

 

「もし辞めて無職になったら、家族から勘当されるだろうな」

 

そのことをイメージすると、そしてそれによって引き起こされる様々な面倒な事項を想像するとすぐに私の精神はなえてしまった。 会社を辞めたいと思っているはずなのに、会社を辞めたあとの騒動を想像してそのこと自体にもうんざりしているような状態だった。もう、本当に自分が今何をすべきかもわからなくなっていた。

 

 

 

何が正しい行動なのかは分からない。ただ、何かしらの行動をとる必要があることだけはわかっていた。だって、それまでの14年間の会社で働き続けてきていて、その中で何の行動をとらなかったからこそ、その当時の暗闇の中に立ちすくんでいるような状態があったのだから。

毎日、「今日は会社を辞めたい」と思いながら出社していた。そしてその一日を何とかやり過ごし、そのストレスから、現実逃避のために帰宅後の時間はひたすらテレビを見て過ごしていた。そんな未来にたどり着きたくて14年間生きてきたわけではなかった

 

 

 

そして、その「何かしらの行動」の一つが「転職」だったというだけだった。

転職したところで同じことを同じように繰り返すだけということは分かっていた。

それでも「転職」を経験するべきと思った。将来的に退職、独立に進むうえでも、全く別のメーカーで製品開発をするという経験は有効に働いてくれるはず。そして全く別の環境で働くことで、何が会社という組織に依存せず有効な私の得意なことなのか、それが見えてくるはずという思いもあった。

 

それに、「転職」という決断をし、行動をとるということが人生を変えることそのものであり、そして「退職独立」という同じように人生を変える行動にもつながるはずという思いも自分の中にはあった。