株価チャート
23年9月の2,600円を天井にして、2,200~2,400円の間をもみ合っているような状況。
やや下降トレンドか。
この1年間で約70%増。約1.6倍。
日足チャート
週足チャート
24年3月期 第2四半期決算
決算発表日:2023年11月2日
売上高、営業利益
- 収益:△10.8%
- 税引前利益:△33.0%
- 営業利益率:7.0%
減収減益。
前年同時期で1兆円もの税引前利益を上げているということもあるが、減益幅は33%と大きめ。
四半期包括利益合計額が1.1兆円となっている。
そもそもとして「包括利益合計額」とはどのような値なのか。
業績概況
市況下落による収益減少、また人件費増加や円安による販管費増、前年の不動産売却益の反動。
そのあたりが、主な減益要因か。
配当
ここまでの株価上昇を受けて配当利回りは約3%まで低下。
配当性向自体は約30%と低めなので今後の増配余地はありそうだが、ここまで利回りが低下してしまっていると中々買いにいきづらい。
- 自己株式取得:1,000億円
- 配当:2,900億円
一株当たり210円に増配予定(5/9時公表時比+10円の増配)。
自己株式取得と配当における総還元性向について、40%程度を目安にするとのこと。
配当に関しては「累進配当」と明記。
キャッシュフロー計算書
営業活動によるキャッシュフローが営業収入の減少等により3,600億円の減少。
それに伴いフリーキャッシュフローも約3,000億円減少。
ただし、それでも巨額のキャッシュを稼ぐことはできており、財務活動による出費をそれで賄っている。
通期業績予想
- 当期利益:9,200→9,500億円
通期の利益予想を上方修正。
天然ガス、自動車・モビリティ等が順調に推移しているとのこと。
セグメント
連結純利益
- 天然ガス:814億円
- 複合素材:344億円
- 化学ソリューション:94億円
- 金属資源:1341億円
- 産業インフラ:167億円
- 自動車・モビリティ:656億円
- 食品産業:636億円
- コンシューマー産業:258億円
- 電力ソリューション:52億円
- 複合都市開発:121億円
金属資源、複合都市開発が大幅減益。
金属資源については豪州原料炭事業における市況下落による影響。
また、複合都市開発については、前年同期に計上した売却益の反動。
関連記事
2023/11/07 日本経済新聞
商社大手5社の2023年4~9月期の連結決算(国際会計基準)が6日出そろい、全社が24年3月期の純利益予想を上方修正した。円安の恩恵に加え、非資源分野が利益を下支えする。5社の純利益合計に占める非資源分野の比率は6割を超える見込みだ。底堅い業績を背景に株主還元を厚くしており、4社が年間配当予想を引き上げた。
2023/11/03 日本経済新聞
三菱商事は2日、2024年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比20%減の9500億円になる見通しだと発表した。従来予想から300億円引き上げる。資源価格の下落が影響するが、為替が想定より円安で推移し、自動車や総合素材などの非資源分野が堅調に伸びる。
まとめ
ある程度幅広いセグメントで利益は出せるようにはなっているが、金属資源における大幅な減益の影響をどこまでカバーできるか。
それほど楽観視できるような状況ではなさそう。
ここまでの株価上昇を受けて、配当利回りは3%程度まで低下してしまっている。
今のままだと高配当銘柄として買っていくのは難しいかな。
市場要因での株価下落待ち。