株価チャート
21年12月から上昇トレンドを形成。
ただしここ1か月は 4,600円を天井にして足踏みしている状態か。
まだ上昇余地はあるようには見えるが、一度利益確定売りはされるかもしれない。
日足チャート
週足チャート
23年3月期 通期決算
決算発表日:2023年5月11日
売上高、営業利益
- 売上収益:12.8%増
- 営業利益:6.4%増
- 営業利益率:12.1%
増収増益。
営業利益率は12%強とやはり製薬事業だけあって高い。
日本のみ減収。
売上としては、米国が一番大きな比率を占めている。
売上収益(当年度)
- 日本:5,120億円
- 米国:21,038億円
- 欧州およびカナダ:8,427億円
- アジア(日本を除く):2,250億円
配当
- 配当金:188円
- 株価(7/1):4,527円
- 一株利益:90.75
- Core EPS:434
- 配当利回り:4.1%
- 配当性向:207.1%
- 配当性向:43.3%(Core EPS)
配当利回りは4.1%。ここのところの株価上昇を受けても何とか4%を維持。
15年ぶりの増配とのこと。
配当性向は207%。
ただし、会社独自の指標(Core EPS)で見ると43%まで下がる。
会社方針として「累進的な配当方針」を明記。そこはポジティブな発表になっている。
キャッシュフロー計算書
社債、借入金返済、配当金拠出のため、財務活動におけるキャッシュフローは7,000億円という大幅なマイナス。
シャイアー買収時の有利子負債もまだまだ残っている状態なので、それもある意味では計画通りか。
- 社債の償還及び長期借入金の返済による支出:3,566億円
- 配当金の支払額:2,794億円
2023年度の業績予想
- 売上収益:△4,7%
- 営業利益:△28.8%
- 当期利益:△55.6%
23年度は減収減益の予想。
しかも減益幅は30%近い大幅な減益。そこは少し気になる。
製品の独占販売期間満了に伴う減益影響やCOVID-19ワクチンによる利益貢献が減少する影響が大きいとのこと。
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2023/05/12 日本経済新聞
武田薬品工業は11日、2024年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比55%減の1420億円になる見通しだと発表した。主力薬は伸びるが、注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬「ビバンセ」など大型薬の特許切れに伴う売り上げ減少が響く。新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、コロナワクチンの売り上げ減も減益要因となる。
まとめ
シャイアー買収の影響を受けて、依然として財務構造としては多額の有利子負債を抱えている。ただ、それでも有利子負債比率は30%程度とすぐに会社が傾くリスクがあるほどではないかな。
23年度の減収減益予想は少し気になるけど、製薬事業ではある程度の利益率はこれからも維持はできるはず。配当利回り4.1%を考えても、依然として資産効率としては高い利回りを維持している状態なので保有継続。