求人サイトへの登録
私がメーカーの開発職をターゲットにして本格的に転職活動を開始したのは2018年5月頃だったと思う。
当然その当時はまだ今のようなコロナ禍は無かったし、人手不足だったのかそれなりに求人があった。ただし、すでに30代後半に差し掛かっていた私にとってそれほど低いハードルでもなかったのも事実だった。
基本的には二つのルートで転職活動を進めた。
- 転職サイトへの登録
- 企業HPからの直接の応募
転職サイトについては有名どころのサイトに登録した。
するとそこのエージェントという人からメールでコンタクトがあって、一度電話で話を聞かせてください、ということになった。確か平日の夜だったと思う。その人から私の携帯電話に電話がかかってきた。
「どのような企業を希望するのか、お話を聞かせてください」
エージェントに対して、私は「メーカーの開発職」と正直に答える。
「なぜ転職を希望するのですか?」
当然聞いてくる。私はそこに関しても「今私はメーカーの開発職についているのですが、作る製品の種類を変えたいと思っています。企業向けの製品ではなく、一般コンシューマー向けの製品を作りたいと思っています」と答えた。確かに転職を希望する理由は複数あった。
- その当時に従事していた仕事から逃れるため(現実逃避)
- 将来的に経済的自由(独立)を目指すうえで、転職という経験は武器になるはずという考え(次ステップへの鍛錬)
- どうせ苦しんで作るのなら、一般家庭で使われるような製品を作りたいという考え
前者の2つの理由はとてもエージェントには言えなかったけど、「一般コンシューマ向けの製品を作ること」も私自身の正直な思いだったから、別に嘘をついたという感覚はその時の私には無かった。
「分かりました。〇〇さんに適した求人があったら紹介していきます」
そのような言葉を残してエージェントは電話を切った。
企業への応募
その次の日から、そのエージェントからいくつかの求人情報が送られてきた。
ただ、その紹介された求人に全く私は惹かれなかった。そこに載っている会社が作っている製品は別に私自身が作りたいと思える製品でもなかったし、リスクを負ってまで転職したいと思える会社でも無かった。
ただ、その転職サイトはエージェントからの情報とは別に、色々な企業からの求人情報が載せられていて、サイト登録者はその求人に対しても自由に応募できるようになっていた。
私はその求人を一つ一つ見て行って、少しでも心に引っかかったものをリストに挙げていった。確か、3~4社くらいの求人がリストに挙がったかと思う。
その求人に実際に応募しようとしたのだけど、色々と必要事項を入力していく最後に、「履歴書と職務経歴書をアップロードしてください」、という項目があった。
この二つの書類は簡単に作れるようなものではない。
ただ、その数年前に試しに某企業の中途採用求人に応募するときにかなりの時間をかけて作成したものが手元にあった。そこに書かれている情報をその時点のものに内容を更新して、サイトにアップロードした。
結局私は4社ほど応募したのだけど、そのうちの2社はその書類選考で不合格となった。
だけど、それ以外の2社については書類選考を通過して次の面接に進めることになったのだ。