二次試験(面接)結果
二次試験も、一次試験と同じように横浜市のHPで合格者の受験勉強が発表された。
そこに、私の受験番号は載っていなかった。
私の一つ前の受験番号は載っていて、その人の顔は面接の際に見ていて知っていたので、
「彼は受かったんだ・・・」
ぼんやりとそんなことを考えたりしていた。
そこには別に悔しさは無かった。
逆に言うと、どこかほっとしたような気持もあったように感じる。だって、確かに今の目の前の仕事からは逃げたかったけど、かといって公務員の仕事に魅力を感じるかと言われると、とてもYESとは言えなかったのだから。もし変に受かってしまったら、その公務員という道を進まざるを得なくなってしまう。そんな自分勝手な思いも私の中にはあった気がする。
後日、横浜市から書面が送られてきた。
書面の題名は「平成29年度横浜市職員(社会人)採用試験の結果について(通知)」と書かれていた。
そこに書かれた第二次試験結果は660満点中、378点。合格点は419点。総合順位は11。
点数配分は、660満点中、面接が600点。
9割が面接による点数なのか・・・。
そりゃ受かるわけがない。
そもそも公務員の仕事に興味なんて全くなかった。私は方向転換することにした。
転職に向けての考え方の修正
私は、そこに至って初めて真剣に、どのような方向で転職していくかを考え始めた。
基本的な考え方は次の3つだった。
①どうせ転職しても同じことを同じように繰り返すだけ
アスペルガーの私にとって、企業の中にゴールは存在しないのだということ。
企業という装置に過度な期待をするべきではない。あくまでも私の目標を達成するための一つの道具として捉えるべき。かつ、将来的には企業という枠組みからは離れる。それまでの道具としていかに企業を利用していくか。
②どうせ作るのなら、少しでも私が作りたいと思えるものを作りたい
企業の中に私の人生のゴールは存在しない。企業の中で働くということは、私にとっては苦行以外の何物でもない。
もし、それが事実だとしたら、その事実を踏まえてどのように働くべきか。どのように企業という枠組みを利用して行くか。
私が考えたのは、「どうせ苦しむのなら、少しでも私が望む道の上で苦しみたい」ということ。
少しでも「私自身が作ってみたい」と思える製品を作れないのか。
そして私自身、「どうせ作るのなら、企業のオフィスで使われるような大型製品より、一般家庭で使われるような小型製品を作りたい」と思っていた。
③次ステップのための鍛錬
あくまでも、私の人生目標は、企業という枠組みから独立して個人として生きられる状態を作ること。そしてそれを実現していく上でも、 全く別のメーカーの開発現場を経験するという転職の経験は、大きな財産になるはず。
独立後を見据えて、そのための鍛錬の場としてのみ「企業」を捉えるのなら、転職にもそれなりに意味があるのではないのか。
私は、「一般家庭向けの小型製品を作るメーカーの開発職」をターゲットに転職活動をすることにした。