LIFE SHIFT
少し前に「LIFE SHIFT」という本が話題になっていた。
私自身も気になったので買って読んでみたのだけど、色々と考えさせられるところがあった。
幸せな国、日本 *1
国連の推計によれば、2050年までに、日本の100歳以上人口は100万人を突破する見込みだ。いまこの文章を読んでいる50歳未満の日本人は、100年以上生きる時代、すなわち100年ライフを過ごすつもりでいたほうがいい。
長寿化は、社会に一大革命をもたらすと言っても過言でない。あらゆることが影響を受ける。人々の働き方や教育のあり方も変わるし、結婚の時期や相手、子供をつくるタイミングも変わる。
「若い」「老いている」の概念が変わる
長寿化を恩恵にするためには、まず視野を広げるべきだ。
いまの80歳は、20年前の80歳より健康だ。いま80歳の人たちの子どもが80歳になるときは、もっと健康な日々が送れる。「老いている」「若い」という概念が大きく変わるのだ。したがって、長寿化に備えるためには、人生の締めくくりの時期への準備をするだけでなく、人生全体を設計し直さなくてはならない。
セミリタイア
今の80歳と20年前の80歳は健康のレベルが違うという。
そして今50歳以下の人の多くが100歳以上生きる世界を過ごすことになるという。それこそ大昔は40歳が人生の長さという時代もあったことを考えると、これから多くの人が長寿となる世界が訪れるというのもうなずける。
問題は、その時代に向けて私自身がどのように生きるかということと、今、その時代のためにどのような準備をしていくべきかということ。
それこそ今ここでセミリタイアするのだとすると、私が100歳近くまで生きることも想定したうえでその選択をする必要があるということ。おそらく今ここで会社を辞めて、何もせずにそれこそ60年間生きるということも場合によっては想定する必要があるということなのか。もしそうだとしたら、60年間も何もせずに生きるのは退屈すぎるし、何のために生まれてきたのかも分からなくなってしまう。
おそらく、私が目指す「セミリタイア」とは、「今ここで会社という枠組みから離れて、私の意志で自由に個人として活動し生きていく環境を作りあげる」ということ。決して「何もせずに生きる」ということではないんだということ。
*1: LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略 リンダ・グラットン 著