2022年8月16日の記事。
人生100年を考える(2) 働く92歳、所得税も納める
2022/08/16 日本経済新聞
「世界最高齢の総務部員」としてギネス世界記録に認定され注目を浴びる人がいる。大阪府豊中市の会社員、玉置泰子。週5日、午前9時から午後5時半までフルタイムで働く92歳だ。勤続66年、エクセルを使いこなし、所得税も納める
概要
- 総務省が5月に発表した2020年の国勢調査の就業状態等基本集計をみると、90歳以上で「雇用者」として働く人は約5000人に上る。
- 人生100年時代。元気で働けるうちは現役を続け、人手不足を補い、時に税金だって納める。
- シニアが支えられる側でなく、支え手として存在感を増すとき、経済や社会の構図はガラッと変わる。
90歳を過ぎるまで働くことを人はどのように考えるのか。
ある人は、「90歳を過ぎるまで働かなければならない未来に絶望する」というかもしれない。だけど、きっとそれは「労働=苦痛」という等式の中で表現される労働を、今の私たちはしてしまっているからなんだ。
「労働=やりがい」
確かに働くことは大変で、辛いことばかり。
上司からは無理難題を押し付けられ、そして後輩からは仕事での失敗の責任を押し付けられる。
仕事の内容自体も自分に向いていないのだとしたら、そのような労働を90歳を過ぎるまでし続けなければならないという未来に本当に絶望してしまう。
だけど、もし「労働=苦痛」ではなく「 労働=やりがい」という等式の中で表現できる仕事に転換し、そのような仕事をやり続けるのだとしたらどうだろうか。
きっと、仕事自体を人生の意味を形成するものに変換することが出来るはず。私が望むのはそのような働き方だった。
だからこそ、今の仕事を「労働=やりいがい」に変換していく必要があったし、そのために今の仕事を離れる必要があるのだとしたら、躊躇なく新しい道を進むべきだった。