人生100年時代
これから長寿化の時代が訪れるとしたら、そのような時代をどのような戦略で生きていくのが有効なのか。
現在、会社という枠組みに束縛された生き方にうんざりしていて、その枠組みから外に出て自由に生きようと思っていた。いわゆる「セミリタイア」という生き方。ただ、この人生100年時代と「セミリタイア」という戦略、この二つをどのように組み合わせいくのがいいのだろう。
長寿化の進行 *1
あなたがどういう人物で、どこに住んでいて、現在何歳かに関係なく、長寿化の恩恵に最大限浴するためにどのような選択をすべきかを、いますぐに考えはじめたほうがいい。
将来を見通してしっかり準備すれば、長寿を災厄ではなく、恩恵にできるかもしれない。長寿化は、私たちに多くの可能性と多くの時間をもたらす。長寿化への対応の核心は、増えた時間をどのように利用し、構成するかという点なのだ。
多くの人がいまより長い年数働くようになることは間違いないが、呪われたように仕事に追いまくられ、疲弊させられる未来は避けられる。3ステージの人生の縛りから自由になり、もっと柔軟に、もっと自分らしい生き方を選ぶ道もある。仕事を長期間中断したり、転身を重ねたりしながら、生涯を通じてさまざまなキャリアを経験するーそんなマルチステージの人生を実践すればいい。
二つの戦略
おそらく人生100年時代と「セミリタイア」を組み合わせる戦略として二つのやりかたがあるように感じる。
1.私自身が得意なこと興味があることに集中すること
核となるのは、私自身が得意なこと興味があることに集中するということ。とても単純なことなのだけど、その単純なこともすることができずに生きている人がどれだけいるのか。会社という枠組みの中で自分が望みもしない役割やタスクを押し付けられ、毎日心をすりつぶされるようにして生きている。今の私のように。そのような生き方が有効な生き方とはとても思えない。
私自身が得意なこと興味があること。
その二つから収入を得る方法を作り出すべきだし、企業や国という束縛の中で自分が望みもしないことをやり続けなければならないような状況からは逃れなければならない。それは絶対条件のように感じる。
2.選択肢をいつでも持つこと
そしてもう一つの点としては、将来的に私が興味があることは変化しうるということ。現在の私と1年後の私は違う人間なのだということ。
現時点で一つの分野に絞るべきではないし、すべきことは柔軟に変えていくべき。そのような自由さが存在しない場所に自分を居続けさせるようなことは不幸な戦略にしか思えない。「選択肢がいつでもあること」。そのことは私が望む人生を長期にわたって生きていくためには絶対に欠かせない条件のはず。
*1: LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略 リンダ・グラットン 著