題名にひかれて買った本。
第1章 人材をアップデートする6つのメガトレンド
[メガトレンド1]飽和するモノと枯渇する意味
[メガトレンド2]問題の希少化と正解のコモディティ化
[メガトレンド3]クソ仕事の蔓延
[メガトレンド4]社会のVUCA化
[メガトレンド5]スケールメリットの消失
[メガトレンド6]寿命の伸長と事業の短命化
今までの時代は「問題」は豊富にあり「解決」が希少だった。だからこそ解決する能力に大きな比重が置かれていたし、そのような人物が組織の中で上に登っていった。
だけど、これからの時代は「解決」が飽和しており、「問題」が希少となっているという。つまり、すでに生活は十分に便利になり、不自由なく暮らせる世の中が実現しており、その中で解決すべき「問題」を見つけることが難しくなった。逆に、その「問題」を見つけ出した人や組織が大きく成長するような時代になったということ。そしてそのような人のことをこの本では「ニュータイプ」と呼んでいる。
12 複数の組織と横断的に関わる
極端にリスクの異なる2つの職業を同時に持つ。
アップサイドとダウンサイドでリスクに非対称性のある仕事を組み合わせる。
世界は不確かになっている。そのような状況で有効な方法は2つの職業を同時に持つことだという。このような考え方は「移動力」で提唱されていたものに近い。この考え方は私自身も実践したいと思っていたものだった。働き方についてもいくつかの選択肢を持っておくことは無駄ではない。逆に今の会社で、今の場所でしか通用しない知識やスキルを必死になって身につけたとしても、その場所が本当に自分にとって有意義な場所であり続けるとは限らない。
現時点では、個人として知識やスキルを身につけていこうと考えているのだけど、現時点の職業を最大限活用するという方法もあるのだろうか。つまり、メーカーでの設計職という立場を最大限利用してそれを一つの軸として設定する。
自分の中の軸を「設計」「投資」「文章」「知識」の4つに置いてみるのはどうか。
16 ⼤量に試して、うまくいったものを残す
成功は確率論-成功者のキャリアは8割が偶然
⼤量に試して、うまくいったものを残す
「設計」という軸を置いた場合は、自分をどの場所に置くかはもう少し柔軟に変えていってもいいようにも感じる。ほかの3つの軸はプライベートな時間で必死になって作っていくにして、現時点での仕事としての時間を「作りたいものを作る」という軸に設定する。そのうえで、自分が身を置く場所を柔軟に変えていく。
せっかく今、メーカーの設計職という立場にいるのだから。
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ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式
山口 周
はじめに
・「20世紀的優秀さ」の終焉
・「正解を出す力」にもはや価値はない
・オールドタイプは現代の問題を拡大再生産している
・ニュータイプは問題を「発見」できる人
第1章 人材をアップデートする6つのメガトレンド――ニュータイプへのシフトを駆動する変化の構造
[メガトレンド1]飽和するモノと枯渇する意味
[メガトレンド2]問題の希少化と正解のコモディティ化
[メガトレンド3]クソ仕事の蔓延
[メガトレンド4]社会のVUCA化
[メガトレンド5]スケールメリットの消失
[メガトレンド6]寿命の伸長と事業の短命化
第2章 ニュータイプの価値創造――問題解決から課題設定へ
1 問題を解くより「発見」して提案する
2 革新的な解決策より優れた「課題」
3 未来は予測せずに「構想」する
第3章 ニュータイプの競争戦略――「役に立つ」から「意味がある」へ
4 能力は「意味」によって大きく変わる
5「作りたいもの」が貫通力を持つ
6 市場で「意味のポジション」をとる
7 共感できる「WHAT」と「WHY」を語る
第4章 ニュータイプの思考法――論理偏重から論理+直感の最適ミックスへ
8「直感」が意思決定の質を上げる
9「偶然性」を戦略的に取り入れる
10 ルールより自分の倫理観に従う
11 複数のモノサシを同時にバランスさせる
第5章 ニュータイプのワークスタイル――ローモビリティからハイモビリティへ
12 複数の組織と横断的に関わる
13 自分の価値が高まるレイヤーで努力する
14 内発的動機とフィットする「場」に身を置く
15 専門家と門外漢の意見を区別せずフラットに扱う
第6章 ニュータイプのキャリア戦略――予定調和から偶有性へ
16 大量に試して、うまくいったものを残す
17 人生の豊かさは「逃げる」ことの巧拙に左右される
18 シェアしギブする人は最終的な利得が大きくなる
第7章 ニュータイプの学習力――ストック型学習からフロー型学習へ
19 常識を相対化して良質な「問い」を生む
20「他者」を自分を変えるきっかけにする
21 苦労して身につけたパターン認識を書き換える
第8章 ニュータイプの組織マネジメント――権力型マネジメントから対話型マネジメントへ
22「モビリティ」を高めて劣化した組織を淘汰する
23 権威ではなく「問題意識」で行動する
24 システムに耽落せず脚本をしたたかに書き換える