まだ実家に住んでいた頃、勉強に煮詰まったりすると気分転換を兼ねて近所の山に散策に行くことがあった。
私の実家は横浜にあったのだけど、家から少し歩くと田んぼと山があった。
山と言ってもちょっとした「小山」のようなもので大したものではなかったけど確かにそこには「自然」があって、その自然の中を歩くのが当時の私は好きだった。
「きっと、自然には大きな力があるはず」
そんな思いもどこかにあったのかもしれない。
世の中には「 グリーンエクササイズ」なる言葉もあるのだから。
それに、自然の中にいるとなぜか懐かしさを感じた。
子供の頃は公園で遊んだり、原っぱに行って遊んだりした。自然の中にいると、その時の記憶とどこかでつながることができるのかもしれない。
確かに都会に住んでいてもちょっとした公園はあるし、川崎には多摩川も流れているので川沿いを歩くことでちょっとした自然を感じることもできる。
だけど、人生の中のどこかでは「本当の大自然」の近くに住んでみたい。
「ちょっとした自然」と「本当の大自然」。
この二つは質的に全く違うものなのか。
そのことを自分の身をもって体験してみたかった。