週末の仕事でのストレス対処のため、土曜日(23日)の午後、ある程度長い距離を歩いてみようと思った。
場所はできるだけ自然がある場所を歩きたかった。
車の交通量の多い国道わきを歩くのは避けたかったし、同じように人がごみごみいるような場所を歩くのも避けたかった。
家の近くにそのような場所はあるだろうか。
Google Mapで川崎駅周りの地理を調べてみる。
ちょっとした公園はいくつかあるのだけど、そもそも歩く途中に自然があって欲しい。公園内を歩くのであればいいのだけど、その公園にたどり着くために住宅街や車の交通量の多い道路沿いを歩き続けるのでは意味がない。
色々と見る中でその条件に合うような場所は「多摩川」くらいだった。多摩川沿いにはいくつかサイクリングロードも整備されているらしい。自転車が通る道があるのなら、そこを歩行者が歩くこともできるはず。川に沿ってその道を歩いてみるのもいいかもしれない。そのような軽い気持ちだった。
とりあえず多摩川の河川敷を川に沿って歩いてみよう。
そのくらいの大雑把な計画だけで家を出る。
駅前からしばらく歩くと多摩川に出た。河川敷は神奈川側を歩くべきか、東京側を歩くべきか。少し迷って、「おそらく東京側の方がウォーキングのための道が整備されているだろう」と考え、橋を渡って東京側に向かうことにした。
橋を渡りきると河口側に向かって歩き始める。
多摩川の河川敷はちょっとした公園のようになっていて、そこでは野球のグランドであったり、サッカーのグランドが整備されている。土曜日の午後、天気は晴れていて穏やかな日差しの下、グランドでは大人や子供たちが草野球をしていた。その光景を少し懐かしい気持ちを抱きながら横目で見る。大学生時代は私は準硬式野球部という運動部に所属していて、休日は「練習」という名目のもとグランドを一日中駆けずり回っていた。その頃は苦痛でしかなかったけど、今になってグランドで野球をしている人たちを見ていると不思議な懐かしさがこみ上げる。 人間は苦しい体験も良い思い出に出来る能力を持っているらしい。
東京側の舗装路をしばらく歩いていると、大きな橋に出た。
大師橋というらしい。それまでにもうすでにかなりの距離を歩いていたので、その橋を渡って今度は神奈川側の河川敷を歩いて帰ろうと考える。
河口近くの多摩川は川幅も広く、流れもおだやかだった。
結局、家に着いくまで2時間近く歩き続けていた。
だけど、先週末に川崎大師まで歩いていたこともあって体が多少慣れていたのかそれほど疲れたという感覚は無かった。
帰ってから、結局どのくらいの距離を歩いたのかを調べてみると、10km近くも歩いていたらしい。
天気も良かったし、本当に久しぶりに自然を近くに感じながら体を動かすことが出来た。