現在私が設計リーダーとして開発に携わっている製品がある。
その製品の 部品出図(その部品の金型を作成してもらうための図面発行)を控えていた10月21日(木)、22日(金)にある問題が発覚してその出図が保留になるという出来事があった。
その出図保留というのは製品開発において、製品発売日程にも影響が出かねない大きなインパクトのある問題だった。他の日程はまだしも、この「出図」というのは設計者は何としても守らなければならないようなそんな重要イベントになる。それが「問題発覚」で遅延してしまったのだ。
その対応として1週間を見込んでいたのだけど、その間に色々と紆余曲折があって、結局2週間遅れの昨日、ようやくこれらの問題がすべて決着した。
そもそもこの問題が発覚した部品は、私の担当製品とは別の先行開発製品側で検討されていた部品だった。その部品をこちらでも使用することになっていたので、それを同形状のまま出図する必要があった。
だけどその先行開発製品側の設計検討が十分なされていなくて問題があるまま放置された状態だったから、結果としてそのしわ寄せが私の担当製品に来た形だった。
設計リーダーは、このようなトラブルが発生して設計担当者では手に負えなくなったときに出て行って解決するのも仕事の一つだったから私が前面に立って解決まで持っていくことになったのだけど、その間非常に嫌な思いをすることがあった。
何よりも、その先行開発製品側の設計検討が不十分だったのが原因だったのに、その先行開発製品側の担当管理職に、自分たちの設計が悪くなくてまるで私たちが悪いかのような難癖をつけられたことだった。
会社で働いていたら、このような理不尽な思いをすることは避けられないのかもしれない。
今までだって似たようなことは何度もあった。だけど、それを「是」として受け入れるのか、あるいは「こんなことはおかしい」とその場から去る選択肢を選ぶかは、私の意志で決められるはず。
理不尽なことに声を上げることもできず、そして自分の考えを捻じ曲げて「会社とはこういうものなんだよ」と言い聞かせ続けていると、自分でも何が正しくて何が間違っているのかも分からなくなる気がする。
そうなってしまっては手遅れだから、やはり一日も早く「会社」という枠組みからは離れるべきなんだろうな。
そんなことを強く思わされたような出来事だった。