知識蓄積ノート【投資・FIRE】

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⑱セミリタイアについての基本的な考え方:メーカー中途採用への応募(B社一次選考会を受ける)


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一次選考会

 
最寄駅から某事業所に歩いて行くその道中、これから実施されるB社中途採用面接(一次選考会)のことを考えていた。
 
 
 
A社中途採用の人事面接のときは「コンシューマー製品を作りたい」といいう一点で何とか乗り切った。
 
ただ、それ以前に受けた横浜市職員中途採用の面接の際ははっきりいってうまく自分の考えを説明できなくてぐだぐだに終わってしまった。
その時はそもそも私の中に「横浜市職員になりたい!」という強い気持ちが無かったのだし、はっきり言って自分が横浜市職員になりたいと考えた具体的理由は自分の中に存在しなかった。本当の理由は「今の仕事から逃げ出したいから」という現実逃避以外の何物でもなかったのだけど、当然そんなことを言えるわけがない。抽象的な偽りの理由をつっかえつっかえ、何とかしゃべるしかなかった。その時の苦い記憶が今でも頭にこびりついている。
 
そのときと今と何が違うというのだろうか?
 
本質的には何も違わない気がした。
だから、これから行われるB社の面接についても、うまくこなせるイメージがどうしても抱けなかった。どうせ落ちるに決まっているのに、どうしてこんなストレスフルな面接をこれから受けなければならないのか? 自分自身に対するそんな理不尽な怒りすら感じていた。
 
 
 
どんどん足は重たくなる。
 
そのとき住宅街を歩く中で小さな公園を発見した。
時計を見ると、集合時間に対してはまだ少し時間がある。
ただその「面接」の時間から少しでも長く逃げたい一心で、その公園の周りをぐるぐる回って時間をつぶしていた。そしてもうそろそろ事業所に向かわないと間に合わないという時間になって、私はようやく足を某事業所に向けた。
 
 
 

某事業所にて

 
某事業所の正門に着くと、その横に設置されていた受付に向かった。
そこにいた受付に「中途採用の面接を受けに来た〇〇ですが、キャリア採用担当の〇〇様をお願いできますか?」と告げる。
 
少し待たされて一人の男性社員が受付にやってきた。
 
「こちらにどうぞ」
その社員に案内されて事業所中央に建っていた大きなビルに向かった。
エレベーターで3階に向かい、応接室がたくさん並んでいるフロアの入り口横に置かれた椅子を示されて、
「お呼びするまで、ここでお待ちください」
言われた。
 
5分ほどポツンとその椅子に座っていると、社員がやってきて、
「こちらの応接室で面接を行います」
と応接室の一つを示された。
 
 
 
ノックをして中に入る。
 
中央の机の向こう側に二人が座っていて、その机の脇に一人が座っていた。
 
その時は、面接は技術担当者と人事担当者が一緒になって行われるということしか聞かされていなかったので、その3人のうち誰が技術担当者で誰が人事担当者か分からなかった。
 
後にそのB社の実際に中途で入社することになり、その机の向こう側に座っていた二人のうちの一人が開発センターの副所長で、もう一人が所長だと後から知ることになる
 
 
 
面接では、A社の人事面接と同じように、
「コンシューマ製品の製品開発に携わりたい」という私の中のかすかな理由に縋りついて、自分のこれまでの業務内容、その中でなぜコンシューマー製品の製品開発に携わりたいと思ったのかを必死になってしゃべり続けていた。
 
途中、その机の脇に座っていた人事担当からも実際の入社についての質問もいくつか来た。
 
正直具体的な内容はほとんど覚えていないけど、それに対してもそつなく答えたような手ごたえがあった。
 
 
 
私の「一次選考会」という名の面接は30分程度で終わった。
 
 
 
このビルに案内してくれた男性社員がビルの入り口まで送ってくれた。
 
「本日はありがとうございました」
 
私は頭を下げて外に出る。
6月の午前中の晴れやかな日差しを受けて、ようやく解放感を覚えていた。
 
どうせ次には進めないだろう。
この面接の経験も今後の何かに活かせるのだろうか?
 
そんなことをぼんやりと考えていた。