株価チャート
3000円を底にしてトレンドとしては反転してきている。
週足で見ても底に近い。上昇余地はまだあるかな。
日足チャート
週足チャート
22年3月期 第3四半期決算
売上高、営業利益
- 売上収益:11.0%増
- 営業利益:28.9%増
- 営業利益率:17.1%
増収増益。
営業利益率も他の製薬会社との比較では劣るかもしれないけど、十分優秀な部類に入るでしょう。
配当
- 配当:180円
- 株価(3/6):3,460円
- 配当利回り:5.2%
- 1株利益:154.99円
- 配当性向:116%
配当利回り5%強となっていて、利回りとしては問題ない。
ただ、配当性向が100%を超えてしまっている。財務的にはすぐに問題あるという状況ではないが、少なくとも、増配余地は無さそう。
地域別売上収益
- 日本:5,302億円
- 米国:12,970億円
- 欧州およびカナダ:5,410億円
米国での売り上げが全体の約50%を占めている。
通期予想の上方修正
- 売上収益:35,100億円(+1,400億円)
- 営業利益:5,150億円(+270億円)
第3四半期決算発表の中で通期予想も上方修正。
バランスシート:資産
- 資産合計:126,985億円
- のれん:41,679億円
総資産12兆円のうち、 のれんが4兆円 を占める。のれんの額としては非常に巨額。これもシャイアー買収の影響か。
バランスシート:負債
社債及び借入金
- 非流動負債:42,319億円
- 流動負債:1,229億円
借入金の大分部が非流動負債(固定負債)。
すぐに財務的に行き詰る等ことはないだろうけど、それでも巨額の債務であることは事実。
キャッシュフロー計算書
巨額のフリーキャッシュフロー(約6000億円)は獲得できているのだけど、その中から借入金返済で 約6300億、配当金の支払いで 約2700億もキャッシュが流出している。
ただ前年同時期の借入金返済が約1.4兆円なので、それよりは減ってはいる。
おそらく債務の圧縮を粛々と進めているのだろう。
シャイアー買収について
武田薬品工業は2019年にアイルランド製薬大手のシャイアーを6.2兆円かけて買収。
その際には有利子負債が5兆円強まで増えたようだけど、現時点のバランスシートを見ると4.3兆円程度まで圧縮されている。まあ、4.3兆円でも非常に巨額であることは変わらないけど。。
武田薬品工業によるアイルランド製薬大手・シャイアーの買収。6.2兆円をかけた日本企業史上最大のM&Aが19年1月に完了してから、およそ2年。買収前に6911億円だった純有利子負債は、買収後の19年3月末には5兆円超にまで膨張した。収益と負債のバランスは大きく悪化し、格付け会社ムーディーズは武田の格付けを3段階引き下げた。
まとめ
シャイアー買収を受けて、財務構造は多少ダメージを受けている。
ただそれでもまだ許容範囲内。
上方修正もしており利益構造も問題無さそう。
ここのところの株価低迷を考えても、ある程度は仕込んでおいても良さそうかな。