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【株式投資/企業分析】JT(24年12月期 第1四半期決算)

 

株価チャート

上昇トレンドを継続。5/9の決算発表翌日も株価は上昇。

2020年7月に1,800円を付けた後は緩やかに上昇を継続中。2022年後半からさらに上昇スピードを上げているような動きを見せている。

 

日足チャート

 

週足チャート

 

 

24年12月期 第1四半期決算

決算発表日:2024年5月9日

 

売上高、営業利益

  • 売上収益:11.3%
  • 営業利益:4.6%
  • 営業利益率:29.0% 

 

増収増益。

営業利益率は29%と非常に高い値となっている。 

 

 

配当

  • 配当金:194円
  • 株価(5/12):4,410円
  • 一株利益:256.29円
  • 配当利回り:4.3%
  • 配当性向:75.6%

 

これだけ株価が上がっている中で配当利回り4.3%は単純にすごい。

配当性向は75%とやや高めだが、許容範囲内だろう。

 

 

24年12月期 通期業績予想

営業利益 

  • 通期業績予想:6,480億円
  • 第1四半期実績:2,158億円
  • 進捗率:33.3%

 

通期業績予想は、前年度から3.6%減を見込んでいる。

第1四半期では前年度からやや増益となっていることもあり、進捗率は33%と目安の25%を超えている。

 

 

たばこ事業 数量実績

  • 総販売数量:1,329億本(+2.1%)
  • RRP販売数量:25億本(+25.2%)

 

RRP販売数量は前年比で25%という大きな伸びを見せているが、ただし現状ではまだ総販売数量の1.8%を占める水準。

まだまだ割合は小さい。

 

リスク低減製品(RRP/Reduced-Risk Products)
リスク低減製品とは、JTグループの革新的な製品です。 従来の紙巻たばことは異なり、喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品と定義されます。 最もよく知られているリスク低減製品は電子たばこと加熱式たばこです。

お客様の期待を超える価値創造(RRP) | JTウェブサイト

 

 

たばこ事業 RRP販売実績

  • 日本国内:20億本
  • 日本国外:5億本

 

日本国内、国外ともに本数は伸ばしている。

RRP販売数量の中で、約80%が日本向けとなっている。大部分が日本向け。

 

 

たばこ事業 Ploom X global overview

Ploom X のHTSカテゴリ内シェア

  • 日本国内(24Q1):11.0%

 

加熱式たばこのカテゴリーの中でシェアは徐々に伸ばしてはいるが、それでもまだ日本国内で11%だけ。

逆に言うと、それを伸びしろと見ることもできるということか。

ただし、競合も加熱式たばこにこれから力を入れてくるだろうから、それほど楽観的になれるとも思えない。

 

 

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JT、純利益9%増、1~3月 海外の値上げ寄与

2024/05/10  日本経済新聞

 

日本たばこ産業が9日発表した2024年1~3月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比9%増の1572億円だった。海外中心にたばこ製品の販売数量が伸びた。フィリピンやロシアなどでの値上げ効果も寄与した。

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JT「配当性向75%維持」、CFO、26年12月期まで

2024/05/09  日本経済新聞

 

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2024/05/03  日本経済新聞

 

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英調査会社のユーロモニターインターナショナルによると、23年の加熱式たばこの世界市場は5年前の18年時点から3倍に増え約362億ドル(約5兆6400億円)だった。一方、世界シェア(22年)は「米フィリップ・モリス・インターナショナルが72%で先行し、JTは5%にとどまる。

JT、加熱式たばこに4500億円 中東・アフリカへ進出 3年で投資5割引き上げ、海外2社を追い上げ - 日本経済新聞

 

 

JT配当返還「税負担なし」、国税当局が見解伝達、300億円規模の課税回避

2024/04/27  日本経済新聞

 

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JTは自社の株主に対し利益の75%を配当する方針を掲げ、高配当銘柄として個人投資家から人気が高い。JTは昨年末に1200億円を返還したことで単体の利益が減り、配当できる上限額が下がってしまった。この上限額を引き上げるため、3月の株主総会で株主資本のうち配当可能額に含まれない「資本準備金」を、配当可能な「その他資本剰余金」に振り替える議案を諮り、可決された。

JT配当返還「税負担なし」 国税当局が見解伝達 300億円規模の課税回避 - 日本経済新聞

 

 

まとめ

24年12月期 第1四半期は増収増益。

通期業績予想は減益予想なのに対して、第1四半期は増益となっている。それもあって決算発表後に株価が上がっているのだろう。

 

RRP(加熱式たばこ)に多大な投資をこれから行っていくとのこと。

ただし、加熱式たばこはフィリップモリスが72%と非常に大きなシェアを占めている。

それを本当に切り崩せるのか。

たばこという独占製品を有しているので、今の水準の利益はある程度は継続するだろうけど、さらに利益を延ばすことが出来るかはこの加熱式たばこの行く末も大きく影響しそう。

 

ここまで株価が上がっている中で、配当利回りは4.3%とまだまだ高い水準となっている。。

配当性向は75%を維持するとのことなので、今の水準の配当はある程度は継続するはず。

 

市場要因で下落することがあれば、買い増しも検討してもいいかな。

 

 

 

 

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