株価チャート
23年9月の1,100円を天井にして緩やかに下降トレンドを形成していたが、24年に入り再び上昇。
ただし、1,100円の天井は超えられずに足踏み状態。
週足では、22年3月に一時は500円付近まで下がっていたが、23年1月以降は急激な上昇。
ここでも1,100円の天井を越えられるかどうかがポイントになる。
超えられないと900円付近までの調整もあるか。
日足チャート
週足チャート
24年3月期 第3四半期決算
決算発表日:2024年2月9日
売上高、営業利益
- 売上高:1.0%
- 営業利益:△4.5%
- 純利益:△6.2%
- 営業利益率:7.0%
増収減益。
営業利益率は7%と、リース会社にしては高い方か。
配当
- 配当金:37円
- 株価(2/12):1,042.5円
- 一株利益:83.62円
- 配当利回り:3.5%
- 配当性向:44.2%
ここ一年の大幅な株価上昇を受けて配当利回りは3.5%まで下がってしまっている。
低くはないが、投資目安である4%は切ってしまっている。
配当性向は44%とそれほど高くは無く、配当原資には問題無さそう。
累進的配当戦略を取っている。
31年連続増配中。
それに伴い、配当性向も15~16%台から44%まで上昇。まだ余裕はあるようなので、多少減益しても微小の増配は継続する可能性あり。
通期業績予想
純利益
- 通期業績予想:1,200億円
- 第3四半期結果:805億円
- 進捗率:67.0%
通期業績予想は修正なし。
今期の純利益予想は1,200億円となっていて、前期の1,162億円からの増益予想となっている。
ただし、第3四半期決算時での進捗率は67%。前期から減益結果となっているし、目安である75%を切ってしまっている。
不動産や環境エネルギセグメントにおいて資産売却益の計上を見込んでいるとのこと。
資産の切り売りによって、利益額の帳尻を合わせるということか。
ただし資産売却という裏技はそう何度も使えないだろうから、来年度の業績予想は減益予想としてくる可能性もある。
セグメント
航空、ロジスティクス以外のすべてのセグメントで減益となっている。
航空事業の増益分は142億円と大きく、他のセグメントの減益を何とか吸収している。
損益計算書
当第3四半期
売上高は増えており、売上総利益も増えている。
ただしそれ以上に販管費が上がってしまっており、営業減益につながっている。
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2023/08/28 日本経済新聞
日本株投資で配当金による「複利効果」が高まっている。増配や自社株買いなど株主還元の拡大傾向は続き、減配しないと公約する企業も増えてきた。相場全体が調整入りした7月以降も、高配当銘柄で運用するファンドには資金流入が続く。配当能力の高さが長期目線のマネーを誘い、相場の支え役になっている。
まとめ
本決算結果は増収減益。
費用増加を売上増で賄いきれなくなってきている。
資産売却で24年3月期の利益目標は達成するとしても、来年度以降の減益リスクはありそう。
ここ一年の株価上昇を受けて配当利回りは3.5%まで低下。
低いわけではないが、投資目安の4%は切ってしまっている。
累進的配当戦略を取っていて、配当性向としてもまだ余裕があるのでこれからも増配は継続する可能性あり。
利益構造の悪化、ここ一年の株価上昇による配当利回り低下を鑑みると、今の水準で多額の資金を使うのはリスクがあるかな。
買うとしても少額による様子見買い。
基本的には、市場要因の株価調整待ち。