株価チャート
20年7月から一直線の上昇トレンドで、2,500円から4,500円まで上昇。
ただし、22年3月末から一時的に売られている。
22年3月期通期の決算発表があったのは5月10日。
決算発表翌日は一時的に売られていたようだけど、 そのあとは再び大きく買われており4,500円の天井を一時的に突破。
日足チャート
週足チャート
22年3月期 通期決算
売上高、営業利益
- 収益:34%増
- 税引き前利益:410%増
- 当期利益:659%増
増収増益。しかも410%という大幅な増益。
前年度は2,500億円の税引前利益だったのだけど、21年度はいきなり1.3兆円で1兆円の大台に乗っている。
ここまでの増益額は中々見ない。
配当
- 配当:150円
- 株価(6/12):4,733円
- 配当利回り:3.1%
- 配当性向:25.7%
さすがにここまで大きく株価が上がっているので、 配当利回りも3%程度と下がってしまっているのがマイナスポイント。
ただし、大幅な増益のおかげか配当利回りは25%まで低減。
配当原資にすぐに困るという状況でもなさそうなので、将来的な増配はありえるかな。
また、三菱商事は企業戦略として「累進配当」を明記している。
そこもポイントは高い。
損益計算書
- 20年度:16,051億円
- 21年度:21,507億円
販売費および一般管理費
- 20年度:13,977億円
- 21年度:14,320億円
持分法による投資損益
- 20年度:970億円
- 21年度:3,938億円
売上総利益が1.6兆円から2,1兆円へと約5000億円増。その割に販管費が前年度とほぼ変わらない。つまり本業での利益率が大きく上がっている。
それに、持ち分法による投資損益も前年度の1,000億円から4,000億円へと大きく伸びている。
この二つが大幅な増益の主要因かな。
キャッシュ・フロー計算書
フリーキャッシュフローも9,000億円程度と巨額のキャッシュを確保できており、キャッシュ的には特に問題無さそう。
- 当社による配当金の支払い:2,037億円
配当金の支払は2,000億円。
巨額であることは間違いないけど、1兆円の利益を上がられていることを考えれば、まだまだ配当原資はありそうな気はする。
セグメント情報
金属資源だけで4,200億円もの利益をあげられている。金属資源の価格上昇の恩恵を思い切り受けているのだろう。
ただ、天然ガス、自動車・モビリティもそれぞれ1,000億円と地味に利益をあげられているのもいいね。
まとめ
金属資源の価格上昇の恩恵を受けて、大幅な増益。
今の金属資源価格高が継続するのなら、21年度の利益水準に近い利益を22年度も上げられる可能性は高そう。
ただし、株価がここまで大幅に上がっており、今から買っていくのは正直難しい。しかもアメリカの利上げ相場の影響も受けるのだとしたら、今後売り戻されることも予想される。
現時点では、様子見かな。