2025年7月4日の日経新聞の記事。
2025/07/04 日本経済新聞
政府が株式配当などの金融所得を医療や介護の保険料額に反映する検討を進めている。今は確定申告しなければ保険料への反映はない。高齢者を中心とする富裕層の負担引き上げが狙いだが、SNSなどで現役世代が狙い撃ちになるとの誤解が広がっている。

概要
- 医療保険や介護保険などの公的保険料は給与や年金といった所得の額に応じて決まる。
- 金融所得は確定申告をすれば翌年度の社会保険料に反映されるが、申告しなければ反映されず保険料負担が軽くなる。
- 政府は6月、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)の注釈に「医療・介護保険における負担への金融所得の反映に向けて、具体的な制度設計を進める」と記した。
- 不公平感の解消のほか、世代を問わず余裕のある人の負担を引き上げるのが目的だ。
- 厚労省は「被用者保険に金融所得を反映するのは難しい」とみており、国保などを先行して検討する方針だ。
保有する株式から得られる配当金は、税金は源泉徴収されるため基本的には確定申告は必要ない。ただし、配当控除や外国税額控除を受ける場合は確定申告をする必要がある。配当金を確定申告するかどうかは自分で決められる。
しかし確定申告をしてしまうと、その配当額が「所得」として計上されてしまい、社会保険料(国民健康保険料)の増額に繋がってしまうのだ。
逆に言えば、どれだけ高額の配当金を貰っていようが、配当控除を受けずに確定申告をしなければ、社会保険料(国民健康保険料)を算出する際の「所得」をゼロとすることができる。
ある意味では制度上の抜け穴なのだが、この記事では、社会保険料を算出する上での所得に金融所得すべてを強制的に反映させることを政府が検討しているということを報じている。
ちなみに、NISA口座からの金融所得は対象としないとのこと。
私の場合
配当金として得られる収入のうち、国民健康保険料との兼ね合いで確定申告する金額を決めている。
2024年度(2025年3月)の確定申告においては、国民健康保険料の7割減免基準である43万円ぎりぎりになるように確定申告を行い、それによって保険料を年間約2.1万円まで圧縮している。
もし、この記事に書いてあるように「社会保険料に金融所得が反映される」ことになると、当然私にも大きな影響が出る。
国民健康保険料試算
例えば、配当所得が243万円の場合で簡単に試算してみると下記になる。
制度改正前
- 国民健康保険料:21,180円(43万円以下で確定申告)
制度改正後
制度改正が実施された場合、国民健康保険料の減免基準から外れてしまうので、均等割額の減免は一切無くなる。年間の保険料額は約34万円。
やはり、保険料額は約2万円から一気に跳ね上がる。
政府はこの制度改正について「28年度までに検討する」としている。
もし本当に制度改正された場合にどう対処するか。
今の段階から考えておく必要がありそうだ。
