知識蓄積ノート【投資・FIRE】

日々得られる知識、洞察をひたすら蓄積するブログ

【株式投資/企業分析】アルトリア グループ(米国株)

 

株価チャート

4月初旬のトランプ関税ショックによって10%程度株価が下落、ただしその後、ショック前の水準まで回復してきている。

 

週足チャートでみると、2022年半ばから2024年初頭まで40~45ドルでもみ合っていたが、その後は波を描きながら上昇を続けている。

 

 

日足チャート

 

週足チャート

 

 

会社概要

アルトリア・グループ(英語: Altria Group)は、2003年まで使用されていた社名フィリップ・モリス・カンパニーズでも知られるバージニア州ヘンライコ郡に本部を置く世界最大のタバコ製品の製造・販売メーカーであるアメリカ合衆国の企業。

2003年1月27日、フィリップ・モリス・カンパニーズからアルトリア・グループへ社名変更。2007年3月30日クラフトフーヅをスピンオフし、アルトリア・グループ株主へクラフトフーヅ株を割り当てる。

2008年3月28日、アルトリア・グループのタバコ事業国際部門としてフィリップ・モリス・インターナショナルをスピンオフし、同社株をアルトリア・グループ株主へ割り当てた。

 

 

売上高、営業利益

24年12月

  • 売上高:240億ドル
  • 営業利益:112億ドル
  • 営業利益率:46.6%

 

営業利益率は46%と非常に高い。

また、配当金については順調に増加している。

 

 

配当

  • 配当金:4.08ドル
  • 株価(4/21):58.16ドル
  • 一株利益:6.5488ドル
  • 配当利回り:7.0%
  • 配当性向:62.3%

 

配当利回り7%と非常に高い値となっている。

配当性向は62%とやや高めだが許容範囲内か。

 

 

配当利回り 推移

 

長年にわたって3%以上の高い配当利回りを維持している。

2017年以降は利回りはさらに上昇しており、7~10%の高い利回りとなっている。

 

 

バランスシート

 

財務構造の点でこの会社の最大の特徴は、自己資本比率がマイナスになってしまっていること。いわゆる債務超過

 

ただし米国企業においては債務超過の企業も散見される。

債務超過に陥ると金融機関の融資が受けにくくなる日本と異なり、米国では債務超過がすぐに経営不安にはつながらないとのこと。

 

 

キャッシュフロー

24年12月期

  • 営業CF:87億ドル
  • 投資CF:21億ドル
  • フリーCF:109億ドル
  • 財務CF:-114億ドル

 

営業CFは巨額のプラスになっているが、一方で財務CFは巨額のマイナスとなっている。

営業CFで稼いだキャッシュの大部分は、借金返済と配当金の拠出に費やされていると思われる。

 

 

関連記事

 

米企業、株主還元で債務超過 スタバなど24社計7兆円

企業業績・財務

2020年2月13日 23:00

 

米有名企業が債務超過となる事例が続いている。2019年はスターバックスボーイングなどが加わり、債務超過額の合計は650億ドル(約7兆2千億円)と金融危機だった08年以来の高水準となった。低金利で借り入れた資金を使って利益を上回る自社株買いや配当を実施し、資本を取り崩したためだ。稼ぐ力を持つ企業が多いとはいえ、株主還元に傾斜した財務戦略は金融環境次第で経営不安につながるおそれもある。

 

債務超過に陥ると金融機関の融資が受けにくくなる日本と異なり、米国では債務超過がすぐに経営不安にはつながらない。収益から投資額を引いたフリーキャッシュフロー(純現金収支)の黒字が続く見通しなら、借金返済を迫られる懸念は小さいためだ。マクドナルドのケビン・オザン最高財務責任者CFO)は「純現金収支は強固で、株主還元の目標を達成できた」と語る。格付け会社も投資適格のトリプルBを与えている。

 

www.nikkei.com

 

 

【米国株ウォッチ】たばこ大手アルトリア

買収した子会社が好調も株価は妥当な水準か

2025.02.07 10:00

 

先日、世界最大のたばこメーカーである米アルトリア・グループ(ティッカーシンボル:MO)は2024年度第4四半期(Q4)決算を発表し、収益と利益がそれぞれ市場予想をわずかに上回った。同社の収益は51億1000万ドル(約7830億円)、調整後のEPS(1株あたりの純利益)1.29ドルで、市場予想はそれぞれ50億5000万ドル(約7738億円)、1.28ドルだった。アルトリアは引き続きオーラルたばこ製品の売上増加による恩恵を受けた。しかしその一方で、同社が発表した2025年度の業績見通しは市場予想を下回るものだった。

 

forbesjapan.com

 

 

 

まとめ

配当利回りは7%と非常に高い。

利益構造に関しては、収益性の高いタバコという製品を有しており、営業利益率は46%と非常に高い。

 

問題は、自己資本がマイナスになってしまっている点。

いわゆる「債務超過」となっている。

 

米国企業は日本とは違って債務超過がすぐに経営不安にはつながらない。

高い収益力とキャッシュフローを維持できるのであれば、強く借入金の返済を求められることはないとのこと。

 

ただし今後ますます世界経済が不透明になっていく中で、債務超過の企業に投資をするのはやはりリスクは高いと考える。

それならば、利益構造も優れ、財務構造も優れているような企業を選別して投資をしていくべきだろう。

 

 

 

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村

セミリタイアランキング
セミリタイアランキング