私はポートフォリオの一部を米国株やドル建て債券として保有していて、それらからの配当金や利金はドル貨で入金される。
そのドル貨の資金は、ある程度まとまった金額になるまで一時的に外貨建てMMFで運用している。
今回、2025年NISA口座で米国株を購入する資金(ドル貨)を確保するために、保有する外貨建てMMFをすべて売却した。
その外貨建てMMFへの投資結果を整理する。
外貨建てMMF
外貨建てMMF (がいかだてエムエムエフ)
外貨建てMMFとは、外貨で運用される投資信託のひとつで、MMFは「Money Market Fund」の略です。主に米ドル建ての商品があります。格付が高い短期の国債や地方債、社債等で運用されるため、比較的安全性が高く、その通貨の金利水準が運用成績に反映されると考えられます。
米国債利回り
外貨建てMMF(ドル建て)の利率は、基本的には米国債の利率を反映して決定される。
米国債の利率は、利下げ観測が強まるとともに4.7%(2024年5月)から3.6%(2024年9月)へと下がっていたが、それ以降は利下げ観測が後退して4.4~4.8%程度まで再び上がって来ている。
米国債10年 利率
外貨建てMMF利回り
外貨建てMMFの利回りは、現状3.9~4.0%程度となっている。
高い時は利回りが4.6~4.8%という時期もあったので、利回りとしては下がってきている。
外貨建てMMF利回り(2/17時点)
外貨建てMMF投資結果
保有していた外貨建てMMFを、2025年2月7日にすべて売却。
売買履歴
次のような流れで外貨建てMMFの売買を行っている。
ドル貨で外貨建てMMFを購入して、売却時はドル貨として受け取っている。一切円貨を介していない。
配当や利金が入金され次第買っていたので、結構細かく買っている。
- 2024年06月19日: $200購入(売買時為替レート:158.06)
- 2024年08月07日: $400購入(売買時為替レート:146.96)
- 2024年08月09日: $400購入(売買時為替レート:147.80)
- 2024年08月20日: $1,300購入(売買時為替レート:146.16)
- 2024年08月30日: $300購入(売買時為替レート:145.01)
- 2024年09月18日: $600購入(売買時為替レート:141.99)
- 2024年11月06日: $390購入(売買時為替レート:152.48)
- 2024年11月09日: $400購入(売買時為替レート:152.90)
- 2025年02月07日: $4,046.06売却(売買時為替レート:151.51)
トータル$3,990分購入し、それを$4,046.06で売却。
その間の利益(分配金)の合計は$56.06。
円換算すると8,499円(為替レート151.62で計算)。
税金
外貨建てMMF投資に発生する税金は二つある。
一つは分配金に対する税金である。
分配金は月に一度月末に支払われ、外貨建てMMFに自動的に再投資されるが、配当と同じく分配金が支払われるたびにそのつど源泉徴収されている。
下記は2025年1月の明細だが、$13.92の分配金に対して20%の税金($2.81)が源泉徴収されている。
- 証券残高口数:$4,033.95
- 分配金:$13.92
- 再投資金額:$11.11
もう一つは、外貨建てMMF売却時の為替差益に対する税金である。
ドル貨で購入し、ドル貨で売却したとしても(つまり、円貨を一切介さないとしても)、その売買時の為替レートで為替差益が計算され、それに対する税金が円貨で徴収される。
変に円安の時に外貨建てMMFを売却してしまうと過大な為替差益が計算され、多くの税金を徴収されることになってしまう。なので今回の売却も、一時的に円高になったタイミングを狙って売却をしている。
- 為替差益:8.368円
- 徴収額:1,699円
投資結果まとめ
今回の外貨建てMMFの投資結果は下記になっている。
- 購入額:$3,990
- 売却額:$4,046.06
- 徴税額:¥1,699
- 利回り(税引き前):1.40%
- 利回り(税引き後):1.12%
※為替レート151.62で計算
五月雨で外貨建てMMFを購入しているというのと、また半年程度しか運用していないので1%強の利回りしかない。
だけど資金を現金で遊ばせていても利回りはゼロでしかないので、これでも良しとしよう。
ただ、為替取引(円貨とドル貨の変換)を一切していないのに、為替差益で税金が徴収されるのはいまだに納得できない。
為替の状況によっては外貨建てMMFの売却を躊躇する場合が発生することも想定される。
柔軟な行動の足かせになるのだとしたら、外貨建てMMFでの運用も考え物かもしれない。