株価チャート
8/6の大暴落の後は4,400円まで買い戻されていたが、直近では4,100~4,300円の間をもみ合っているような状況。
10/31の決算発表後に関しても、それほど株価は大きくは動いていない。
日足チャート
週足チャート
25年3月期 第2四半期決算
決算発表日:2024年10月31日
売上高、営業利益
- 売上収益:13.4%
- 営業利益:194.0%
- 営業利益率:14.6%
増収増益。
増益幅は194%と、前年度の約3倍の利益を上げることが出来ている。
営業利益率も14.6%まで上昇。
配当
- 配当金:196円
- 株価(11/18):4,186円
- 一株利益:43.03円
- Core EPS:456円
- 配当利回り:4.6%
- 配当性向(一株利益):455.4%
- 配当性向(Core EPS):42.9%
配当利回りは4.6%と高い。
ただし、配当性向は455.4%と非常に高く、現状の利益水準に対して配当拠出額が大幅に超過してしまっている。
Core EPS(中核事業の本質的な業績に関連しない事象による影響を控除)で見ると、配当性向は約43%まで下がってくる。
25年3月期 通期業績予想
営業利益
- 通期業績予想:2,650億円
- 第2四半期実績:3,505億円
- 進捗率:132.2%
営業利益について通期業績予想は前年度23.8%増の予想になっている。
それに対して第2四半期では前年度比196%増と大幅な増益となっており、第2四半期時点の進捗率も132%とすでに100%を大きく超えている。
本決算発表において、売上、利益ともに上方修正。
ただし上方修正後においても、第2四半期時点の営業利益進捗率は132%と非常に高い値となっている。
下期に何かしらの損失を見込んでいるということなのか。
損益計算書
- 売上収益:23,840億円
- 売上原価:△7,812億円
- 売上総利益:16,027億円
- 営業利益:3,505億円
売上が前年度比で約2,800億円増え、それに伴い売上総利益も約1,650億円増えている。
それに加えて減損損失の圧縮等もあり、約2,300億円の増益につながっている。
決算発表資料によると、前年度上期に計上した1,158億円の無形資産の減損損失分が無くなり、今年度の増益に大きく寄与しているとのこと。
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2024/11/01 日本経済新聞
武田薬品工業は31日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比53%減の680億円になる見通しだと発表した。従来予想から100億円上方修正する。主力品の1つである注意欠陥多動性障害(ADHD)治療薬の後発薬の参入が、想定より緩やかだったことなどが影響した。
2024/10/22 日本経済新聞
武田薬品工業は21日、2025年2月28日時点で勤続年数が3年以上の国内従業員を対象に、希望退職を募ると発表した。募集人数は定めず、25年2月末を退職日とする。全社的に進める構造改革プログラムの一環で、従業員の社外への転職を支援するという。
武田薬品は利益率が低迷する中、全社的に構造改革を進めている。今年5月には改革に1400億円を投じる方針を示していた。
まとめ
決算結果は増収増益。
決算発表時に通期業績予想を上方修正をしているが、その後の株価は上がっていない。
それほどインパクトのあるニュースではなかったということか。
利益率が低迷する中で国内外で希望退職の募集を始めている。
配当利回りは4.6%と非常に高い。
ただし一方で配当性向も455%と非常に高い値となってしまっている。
Core EPS(突発的な要因を排除)で見ると43%まで下がるが、突発的な要因を加味すると実際には利益を上げられてないのが現実。
その点ではリスクは高いと考える。
高配当利回りである点を考慮してポートフォリオには加えているが、リスクを限定するために保有株数は低く抑えている。
とりあえず保有を継続して様子見かな。