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【株式投資/企業分析】Jパワー(25年3月期 第2四半期決算)

 

株価チャート

24年4月の 2,700円を天井にして緩やかな下降トレンドを形成していたが、10月後半に株価が急騰。

10/31の決算発表後も株価が大きく上がっている。

 

 

日足チャート

 

週足チャート

 

 

25年3月期 第2四半期決算

決算発表日:2024年10月31日

 

売上高、営業利益

  • 売上高:1.4%
  • 営業利益:57.3%
  • 営業利益率:10.9%

 

増収増益。

前年度が大幅な減益だったこともあり、今期は大幅な増益。
営業利益率も 10%を超え、発電という装置産業であることを考えても優秀な値となっている。

 

 

 

 

増益要因としては火力発電事業の収支改善の効果が一番大きく、それだけで400億円の増益となっている。

 

 

配当

  • 配当金:100円
  • 株価(11/7):2,654.5円
  • 一株利益:349.97円
  • 配当利回り:3.7%
  • 配当性向:28.5%

 

直近の株価中急騰もあり、配当利回りは4%を切っている。ただそれでも3.7%と高い値を維持している。

配当性向は28.5%と低く、現時点では配当原資の懸念はそれほど無さそう。

 

 

25年3月期 通期業績予想

営業利益

  • 通期業績予想:930億円
  • 第2四半期実績:707億円
  • 進捗率:76.0%

 

営業利益に関しては、通期業績予想は前年度比12%減を見込んでる。

ただ、第2四半期時点では57%増と大幅増益となっており、進捗率も76%と非常に高い。

 

 

 

本決算発表時に、売上、利益ともに大幅な 上方修正を行っている。

修正理由については「火力発電所の収支改善のほかJEPX/小売向け販売の粗利増等に加えて、豪州炭鉱権益保有子会社の増益が見込まれる」としている。

 

 

損益計算書

  • 営業収益:6,407億円
  • 営業費用:5,699億円
  • 営業利益:707億円

 

営業収益は前年度比で約90億円の増収。その中で営業費用を約170億円圧縮。

結果として大幅な増益につながっている。

 

 

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Jパワー今期 純利益18%減

2024/11/01  日本経済新聞

 

Jパワーは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比18%減の640億円になる見通しだと発表した。46%減の420億円とする従来予想から220億円上方修正した。設備トラブルで停止している橘湾火力発電所1号機(徳島県阿南市)の再開時期を25年2月から24年11月末に前倒しすることで、火力発電の利用率が改善する。石炭の値上がりで、オーストラリアの炭鉱事業の利益が想定より増えることも寄与する。

www.nikkei.com

 

 

Jパワー、重い資産にメス 火力売却、再エネにシフト、電源構成見直し、市場は冷淡

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構造改革を進めるが、市場は冷淡だ。データセンターや半導体工場の誘致で需要が伸びるとの期待のある電力大手の株価は今年に入り上昇基調にある。年初来の株価上昇率が10%を超える企業が多い。一方、Jパワーは6%と見劣りする。

 

株価の上昇から置き去りにされているのはなぜか。背景には国内事業の構造改革の難しさがある。脱炭素の圧力を受ける石炭火力に依存しているからだ。石炭火力は電源の5割を占め、設備容量で国内2位の規模を持つ。火力の一部設備が不具合で停止した一時要因もあるが、2024年3月期に火力でつくる電気の販売量は5年前から3割減った。

 

Jパワー、重い資産にメス 火力売却し再エネシフト 電源構成見直し、市場は冷淡 - 日本経済新聞

 

 

Jパワー、米火力を売却 発電所権益最大9カ所 海外、再エネ開発に軸足

2024/10/19  日本経済新聞

 

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Jパワー、米火力を売却 発電所権益最大9カ所 海外、再エネ開発に軸足 - 日本経済新聞

 

 

まとめ

決算結果は増収増益。

増益幅は57%と非常に大きな値となっている。

それもあり第2四半期時点の営業利益進捗率は76%と非常に高い。本決算発表時に通期決算予測(売上、利益)の上方修正をしているが、今後のさらなる上方修正も期待できるか。

 

石炭火力に対する依存度が大きく、海外、再エネ開発に軸足を移すために火力発電事業の縮小を行っている。

業態変化を今後うまく進めることが出来るのか、そこは正直不透明に感じる。

 


配当利回りは3.7%

配当性向も28%と低く、場合によっては今後の増配も期待できる。

 

私が保有するJパワー株は旧NISA枠での保有となっており、25年には5年の保有期限が切れる。

直近で大きく株価が上がっていることもあるので、ここで一度Jパワー株を売却して日本株ポートフォリオを再構築するのもありか。

 

 

 

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