株価チャート
3,000円を天井にして一度大きく売り戻されている。
そこからやや反発したが、その後はゆるやかな下落。中々3,000円を超える買い圧力は無いのか。
週足で見るとまだまだ安値圏。
ただし、何回か3,000円の天井に到達しているがその後は全て再び売り戻されている。今回も同じ軌跡をたどる可能性もあるかな。
日足チャート
週足チャート
23年3月期 第2四半期決算
決算発表日:2022年10月31日
売上高、営業利益
- 売上高:7,907億円
- 営業利益:314億円
- 営業利益率:3.9%
大幅な増収。
利益に関しても前年同時期は1,000億円の赤字だったものが、300億円の黒字まで回復している。
その中でも国際旅客の売り上げが大きく改善してきていることが大きい。
配当
決算としては黒字転換しているけど、依然として配当はゼロ。
復配の予告も無し。
通期業績予想上方修正
- 売上高:16,600億円→17,000億円(2.4%増)
- 営業利益:500億円→650億円(30%増)
売上、利益ともに上方修正。
バランスシート
流動負債
- 短期借入金:920億円
- 1年内返済予定の長期借入金:783億円
- 社債:1,850億円
- 転換社債型新株予約権付社債:2,200億円
- 長期借入金:10,549億円
さすがに固定負債で見ると巨額の有利子負債を抱えている。
このコロナ禍ではとりあえず生き残ることを優先しなければならなかったので仕方ないことだけど、それでも今後はこの巨額の負債を少しずつ返済していく必要がある。
自己資本比率は前年同時期から1ポイント上昇。
まだまだ低いけど、とりあず低下傾向に歯止めがかかったことが大きいかな。
セグメント
セグメント別実績:営業利益
- 航空事業:399億円
- 航空関連事業:△32億円
- 旅行事業:△12億円
- 商社事業:15億円
航空事業が前年同時期が1,100億円の赤字だったものが400億円の黒字に転換。
他の事業ではほとんど利益が上げられていないことを考えれば、航空事業の回復が全体的に影響が大きい。
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まとめ
国際旅客が大きく改善してきているのがプラス。中国のコロナ蔓延が気になるけど、これからは全体的には収まっていく方向には行くはず。
今回のコロナ禍で大きく財務構造が棄損してしまっているけど、とりあえず本業で資金を獲得することが出来るのであればまだ打つ手もある。
ここは配当もまだ復配していないので中々配当戦略としては候補銘柄にはいれづらい。
優待狙いで最低限の株数は保有しているけど、さらに買い増していくのも難しいかな。