株価チャート
22年3月末の12,000円を天井に10,000円弱のレベルまで株価は調整している。
現状は10,000円あたりでもみ合っているような状況。ボラリティが高いので買うにしても半年くらいの中期ターゲットになりそう。
日足チャート
週足チャート
22年3月期 通期決算
売上高、営業利益
- 売上高:41.8%増
- 営業利益:275.9%増
- 営業利益率:11.7%
純利益が1兆円を超えている。この増益幅はなかなかえぐい。
配当
- 配当:1,050円
- 一株利益:4,262.30円
- 株価(5/15):9,700円
- 配当利回り:10.8%
- 配当性向:24.6%
さすがに23年3月期は1,450円から1,050円に減配予想。
ただ、それでも配当利回りは 10%と異様に高い。しかも配当性向は24%と低いため、配当原資にも特に困ることも無さそう。
バランスシート
利益剰余金
- 2021年3月:4,448億円
- 2022年3月:13,963億円
- 2021年3月:29.4%
- 2022年3月:55.6%
利益剰余金が前年度より1兆円増という、あまり目にしない増え方をしている。それに伴い自己資本比率も29.4%から55.6%と大幅に改善。
巨額な利益によって自己資本が大きく増強されていて、財務構造も大きく改善している様子。
損益計算書
営業外収益:持分法による投資利益
- 2021年3月:1,559億円
- 2022年3月:7,426億円
営業外収益(持ち分法による投資利益)として7,400億円もの利益が転がりこんでいる。
純利益1兆円の大部分はこの「持分法による投資利益」による寄与が大きい。これは持ち株会社「ONE 」の利益がそのまま乗っかってきている。
その「ONE」の収益は、コンテナ市況上昇の恩恵を大きく受けている。
この収益水準がどれだけ継続するか、あるいは今後どの程度の減少で抑えられるかは今後のコンテナ市況の推移に大きく依存する。ただ、今のコロナ禍、ウクライナ情勢を鑑みると、まだまだ物流の混乱は1~2年は続きそうかな(完全な私見)。
海運3社の純利益、7倍の2.3兆円 前期、コンテナ運賃高止まりと円安で
2022/05/10 日本経済新聞
国内の海運大手3社の2022年3月期決算が9日出そろい、連結純利益はいずれも過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍による海上物流の需給逼迫でコンテナ船運賃の高止まりが続き、3社合算の利益額は前の期の約7倍の2兆3600億円になった。為替の円安・ドル高も寄与した。需給逼迫の解消時期はなお見通せず、各社とも23年3月期も高水準の利益を見込むが、コンテナ船事業への収益依存のリスクも高まっている。
まとめ
ここ1~2年で株価は大きく上昇。ここまで上がってしまうと本来は中々買いは難しい。
ただし物流価格の高騰にともない、利益財務構造は大きく改善しているのは事実。コロナ禍で物流価格(コンテナ)が大きく上昇した恩恵を思い切り受けている。コロナ禍は収束の方向には行っているのだろうけど、最近の中国(上海)のロックダウンのニュースを見るとまだまだこの混乱は続きそうにも思える。
この水準が1~2年程度継続するとしたら、中期狙いで買ってみるのもありかな。ウクライナ情勢の影響で現在は多少株価が調整してきているのもあるし。