知識蓄積ノート【投資・FIRE】

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転職の思考法: 自分の市場価値を図るための9つの質問

 

十数年前の二つの記憶

 
 
十数年前に私が社会人になった頃の二つの記憶が今でも強く心に残っている。
 
 
 
一つは、正確に言うとまだ社会人になる前のことだった。
 
その年の3月頃に会社の内定をもらって、そして10月に内定式があるということで事業所のすぐ近くにある開館に内定者は集められた。
 
 
会社の最寄り駅で電車を降りて、頭に叩き込んだ地図を思い出しながら歩きだす。
ひどく憂鬱だった。そもそも集団に馴染むことが非常に苦手な人間である私は、初めて「同期」の中に入っていくことに過大なストレスを感じていた。
 
少し余裕を見て出てきていたので、私は途中にあるちょっとしたベンチに座って無意味に時間をやり過ごした。ただひたすらその憂鬱な瞬間を先送りにしたかったのだと思う。そしてそろそろ歩き出さないと時間的に厳しくなるぎりぎりのところで、時計に背中を押されるようにして重い足を持ち上げた。
 
 
別に、内定式自体は大したことは無かった。
始めから会社側で決められた手順に沿って色々な手続きをしていくだけ。
 
問題は、その内定式が終わった後だった。
 
 
内定者の有志が親睦のための飲み会を開こうとしていた。
内定式が始まる前にすでにその会の準備が進められていたのか、それともその場で急遽親睦会を開こうとなったのか、はっきりとした記憶はない。おそらく、いきなりは難しいので、その前に内定者同士がやり取りしあって段取りを組んでいたのだと思う。
 
 
私ははっきり言ってそのような場は苦手だったし、出たくなかった。
だけど、一番初めに同期との関係で躓くわけにはいかないという強迫観念もあって、私はその親睦会に参加した。
 
そしてひたすら作り笑いを顔に張り付けながら、居酒屋の片隅で自分の心を押しつぶすような時間をやり過ごしていた。
 
「なんだ、これは・・・」
 
もし、会社に所属するということがこのような自分を押し殺して周りに上辺を合わせて生きていくことなのだとしたら、私はとてもそのような場所に居続けられるとは思えなかった。その初日で、一日も早く会社という組織から離れるべきだと強く思った。
 
 
 
これが一つ目の記憶。
 
 
 
自分の市場価値を図るための9つの質問*1
 
・会社を変えても、価値のあるスキルをどれだけ持っているか?
 
・そのスキルの「賞味期限」はいつまでか?
 
・ほかの会社でも通用する「レアな経験」がどれだけあるか?
 
・その経験は、世の中からどれだけ「強いニーズ」があるか?
 
・社内に、自分が会社を変えても、喜んで力を貸してくれる人が、どれだけ存在するか? その人物たちは、意思決定の力がどれだけあるか?
 
・社外に、自分のために喜んで力を貸してくれる人物がどれだけ存在するか? その人物たちは、意思決定の力がどれだけあるか?
 
・自分が所属しているマーケットに今後の「成長性」はあるか?
 
・今後、どれだけ「自分の市場価値」は成長を見込まれるか?
 
 
 

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*1:転職の思考法 北野 唯我 著