韓国映画
昔から韓国映画に対しては食わず嫌いなところがあって、日本で話題になった作品もほとんど見ていなかった。
記憶にある中では、以前、「シルミド」という映画を動画配信で見たのだけど、ほとんどその作品に関する記憶がないということはそれほど私の中に響く物がなかったということなのだろう。
他に興味を惹かれるような作品がなかったのもあるし、そもそもその「殺人者の記憶法」という題名に惹かれた。
主人公はアルツハイマーで記憶障害の出始めている男性。
その主人公は若い頃に、家族に家庭内暴力をふるう父親を殺し、そのあとは正義の名のもとに世の中にとって不要と判断した人物を殺してきた。
ただ、ある一つの殺しを最後に殺人をすることは無くなり、長い年月が経った。
その主人公の近所で新たな連続殺人事件が発生する。
そんな中、主人公は追突事故を起こす。
相手の車に駆け寄ると、そのトランクには赤いシミがついている。車から若い男性が降りてきて、
「気にすることは無いので、行ってください」
と言う。
この男性が、今発生している連続殺人事件の犯人なのではないのか・・・。
この作品の新しさは、「主人公は過去の殺人者であり、かつ、現在アルツハイマーで記憶障害を起こしている」という設定にある。
記憶障害の主人公を通して物語が描かれるので、何が真実で、何が記憶違いなのかがぼかして表現される。
しかも、衝突事故の当事者である青年は、その主人公の記憶障害を巧みに操る。最後は視聴者側に対しても、何が真実で、何が虚構なのか、境界線があいまいになっていく・・・。
「殺人者の記憶法」
記憶しろ! ヤツから娘を守れ。
アルツハイマーの連続殺人鬼VS新たな殺人鬼! 韓国ベストセラー小説を映画化した、傑作クライムスリラー!
★予約だけで韓国でベストセラーとなり、文学界にセンセーショナルをまき起こした小説「殺人者の記憶法」(キム・ヨンハ著)を映画化!
★深みのあるテーマと展開の速さ、度重なるどんでん返し、サスペンスにユーモアまで兼ね備え、韓国では公開時初登場1位のヒット作!
ストーリー
獣医のビョンスはアルツハイマーで元連続殺人鬼という顔を持ち、日々の出来事を“録音"することを習慣に過ごしていた。ある日、接触事故を起こし謎の男テジュに出会う。その目つきに彼もまた殺人犯だと確信し、警察に通報するがまともに取りあってもらえない。やがてテジュはビョンスの愛娘ウンヒの彼として目の前に現れる。ビョンスは1人でテジュを捕らえようとするが、アルツハイマーにより記憶は途切れ混乱していく。そうしてまた始まった連続殺人事件……。これはヤツの仕業なのか?